<こけし千夜一夜物語ブック版発行中! 第9,10巻発行>

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第634夜:佐藤照雄の初期こけし

Teruo_s13_kao 長い事こけしの蒐集を続けていると、特に力を入れて集めるものが出てくるものである。筆者で言えば勘治型や栄治郎型、太治郎型などがその最たるものである。遠刈田系では直治型をよく集めたが、一筆目の静助型も気になるこけしであった。その創始者である佐藤静助は大正時代から木地挽きを行っていたが、その頃のこけしは発見されていない。昭和13年3月に福島県の曾根田(殿田)で独立開業し、高久田修司氏、深沢要氏の要請によりこけしを作り始めたが、翌14年2月に他界したため残るこけしは少ない。甥の照雄もこの時に一緒にこけしを作り始めたという。今夜は照雄の初期と思われるこけしを紹介しよう。口絵写真はその表情である。

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第633夜:「辞典」のこけし(阿部勝英)

Syoei_shikama8_kao昨1日は日本の二人のスーパースターの活躍に日本中が湧きかえった。大谷翔平と藤井聡太である。特に藤井君は20歳という最年少での名人獲得、7冠制覇を成し遂げ、将棋界に新しい歴史を刻んだのである。
さて、最近、昔のこけしの文献に掲載あるいは縁のあるこけしがネットオークションに出品されるケースが多々見られるようになった。第616、617夜で紹介した陳野原和紀のこけしもそれに充るもので「こけし辞典」に掲載されたものであった。今夜は同じく「辞典」に掲載されている阿部勝英のこけしが出品され運よく入手することが出来たので紹介したい思う。口絵写真はそのこけしの表情である。

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第632夜:第22回紅花の山形路物産と観光展

Naomiten2305_himedaruma 24日(水)から今日30日(火)まで、横浜高島屋で「紅花の山形路物産と観光展」が開催されていた。コロナが五類になったこともあって、各地のこけしイベントも以前のように行われるようになった。この山形の観光展には毎回、蔵王系の梅木直美さんが出店・来場しており、筆者も近いので必ず訪れることにしている。初日は混雑が予想されるため、2日目の午後に出掛けてきた。来客は少なく落ち着いて作品を見て、直美さんから話を聞くことが出来た。今夜はその紹介である。口絵写真は姫だるま。

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第631夜:弘道の42年這子写し

Hiromiti_s42hauko_kao 斎藤弘道のこけしでは昭和33~34年と42年に優れた作品があることは常々言われている。弘道ラブの筆者もその頃の作を中心に蒐集を続けてきた。そんな時期の作品の中でも特に注目すべきものはあるもので、その手の物が出てきた時には更に入手を心掛けている。そんなこけしが先日のヤフオクに出品されていた。弘道の42年作で、「こけし這子の話」に掲載されている大正期の太治郎を写したものである。今夜はそのこけしを中心に42年近辺の弘道こけしの変遷を見てみたいと思う。口絵写真は這子写しの表情である。

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第630夜:善作のこけし(古型)

Zensaku_kogata_kao 最近はヤフオクに古品を含めて注目すべきこけしが纏めて出品されている。その内容からして著名なコレクターの蔵品と思われる。その中から、ここ1,2週間で小林善作のこけしを2本入手した。戦前の自身(善作)の作を復元したもので「古型」と呼ばれている。Kokeshi wikiによれば、昭和42,3年頃に多く作られたものとのこと。今夜はその時期の古型について紹介しようと思う。口絵写真は古型の表情である。

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第629夜:笹森さんの近作

Sasamori_daruma_atama_20230505133401 前2夜では、笹森さんに伊太郎こけし2本の写しを作って貰ったことを書いたが、それと一緒に製作したこけしと達磨も送ってくれたので、今夜はその紹介をしたい。コロナ禍にあって、また適当な材が見つからなかったことから写しの製作に時間がかかり、その穴埋めもあって作ってくれたもので、その心遣いに感謝する次第。口絵写真は、スイングだるまの頭に描いたボタン模様である。

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第628夜:笹森さんの伊太郎写し(2)

Sasamori_kkitaro3_kao 今夜も笹森さんに作って貰った伊太郎こけしの続きである。「原」こけしは第213夜で紹介した3寸の伊太郎こけし。昨夜の8寸伊太郎とはタイプの違うものである。小寸ながら如何にも津軽の泥臭さ、おどろどろしさを漂わせた迫力のある表情が魅力の1本である。この3寸、笹森さん的には昨夜の8寸ものとは違った意味で苦労されたのではないかと思う。

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第627夜:笹森さんの伊太郎写し(1)

Sasamori_kkitaro8_kao 昨夜紹介した伊太郎のこけしを入手したのはちょうど2年前の5/2。その写しを笹森さんにお願いしたのは昨年の3月に入ってからであった。伊太郎のこけしは昨夜の8寸のほかに3寸もあったので、それを入れ子にと考えていたのだが、横挽きなのでこけしの入れ子は作っていないとのこと。結局、単体で作って貰うことになった。頼んだ時点では良い材料がなかったこともあって一年ほどかかってしまった。今夜は、8寸伊太郎写しを紹介したい。口絵写真はその表情である。

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第626夜:伊太郎のこけし

Itaro_susohoso_kao 23日、久し振りに友の会の4月例会&総会に出席して帰宅すると、弘前の笹森さんからこけしが届いていた。一年以上も前になるが伊太郎のこけしを入手したので笹森さんに写しをお願いしていた。それが出来上がったのである。その伊太郎こけしは未だ本ブログに掲載していなかったので、改めて紹介しようと思う。伊太郎は昭和7,8年から木村弦三氏の勧めでこけし製作を始めたが、昭和12年には亡くなっているので、そのこけしは少ない。

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第625夜:石原日出男の幸八型(?)

Hideoi_ko8s39_kao 最近、幸八のこけしではないかという古作こけしが発見されたという話を聞いた。鳴子の高野幸八は鳴子系の5系列のひとつ「幸八系列」の創始者で、そのこけしは米浪氏蔵の6寸ロクロ模様と3寸5分たちこが知られているくらいである。従って、新発見のこけしが幸八のものであれば素晴らしいことであり、今後の調査が期待される。幸八型は幸八系列の工人を中心に復元されており、仙台の石原日出男もその一人である。今夜は最近入手した日出男の幸八型を見て頂こう。

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«第624夜:佐藤寛次のこけし2

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