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第43話:原点に戻って (s60_63)

S63 昭和50年代は第二次こけしブームの最中ということもあり、福寿のこけし製作に対して収集家や業者から色々な働きかけがあった。そのためもあって福寿のこけしは普通型、勘治型等の基本形をベースにしながらも、その様式は多種多様となり「何々型」と区別するのが難しいものも作られた。そんな中で、昭和60年代に入ると福寿のこけしは原点回帰に向かうのである。一度大きく広がった各種のこけしを一旦元の形に集約させ、そこから新たなる方向性を目指したのである。

S60_63_20200816134201 S60_63

こちらに昭和60年代の普通型を並べてみた。大きさは8寸。木地形態、描彩様式は普通型の標準様式で変化は無い。従って、顔の表情のみが見どころとなる。左から①s60.11、眉・目の描線が細く硬筆で、ややうつむいた表情は変化に乏しい。②s61.7、眉・目の描線に少し力が入り、おとなしいが表情が出てきた。③s62.6、眼点がやや大きくなって、表情に明るさが出てきた。④s63.6、これまでのやや沈みがちの表情とは変わり、目に力が入って溌溂な表情になっている。面描の微妙な筆使いの違いによるものであろうが、その時の気持ちが現れているのだろう。葉の緑色も明るい緑に変わっている。

S62s63

なお、昭和63年より、胴底の署名の字体が変わる。左がs62で、右がs63である。右の署名は以後亡くなるまで変わらない。

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