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第46話:全日本こけしコンクールで最高賞! (s39)

S39_20200825184001 秋田時代から木地修業を始め「高勘」で磨いた木地技術に加え、新型こけしで身に着けた造形感覚から生み出された福寿の勘治型こけしは、明治期の勘治のこけしを現代感覚で再現したこけしとして高く評価され、昭和39年5月に開催された全日本こけしコンクールにて最高賞の通産大臣賞を受賞した。30年代の半ば頃までは新型こけしに傾倒した異端の工人と見られていたが、新型こけしと決別しこの勘治型も持って旧型こけしの世界に戻ってきた福寿は鳴子でも一躍人気工人となり、ますます製作に力が入ることになった。そして、それまで妻の実家の遊佐下駄商店の一角にこけしを並べていたが、昭和40年7月には、駅前通りの現在地に「工人 福寿の店」を開店した。

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このこけしは、東京こけし友の会の例会で著名蒐集家のコレクションが出品された時に入手したもの。テーブルに並んでいた保存の良い初期の勘治型に心が躍ったことが思い出される。大きさは尺1寸2分、昭和39年の作と思われる。前回のこけし(s38)と比べると頭がやや横広になって頭頂部の扁平さが強くなり、その分身長が少し低くなったようだ。胴の木地形態は前回作から大きな変化は見られない。描彩では前髪が大きくなった反面、眉は湾曲が減って小さくなったが、目の描彩とともに力強さが加わり、前回作より若々しい表情になっている。口は完全な丸点となり、以降はこれが続く。

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胴模様も手慣れた感じとなっているが、量産による描彩の様式化も進み、4つの蕾の花弁は全て2筆描きとなった。また、蕾の添え葉は(s38:写真左)作ではほぼ3筆で描かれているが、本作(写真右)では4筆描きとなっている。


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