第17夜:「ひやね」初売り
昨年9月に始めた本ブログも暫く滞ってしまった。第17夜から今年の話を始めよう。今日、神田「ひやね」で15時から恒例の初売りがあったので出掛けてきた。この時期には珍しいかなりの雨模様の中、こけし好きな方々が50名以上は集まっていた。天気が良ければもう少し多かったことだろう。友の会の会員の方の顔も多く見受けられた。中に本ブログを知っている方がおられたこともあって、またブログを再開することにした次第である。
「ひやね」の2階の即売会場で出品作を眺める。高橋正吾さんの昭和27年作8寸が目にとまった。値段を見ると、う~ん、なかなかいい値段である。次いで奥瀬陽子さんの古型おぼこ6寸ロクロ模様(初期の作)。これは昨年ネットオークションで競り合って負けたものと同種。欲しいなあ。やがて即売の順番を決める抽選があり、12番を引いた。まずまずの番号に期待を胸に2階の会場に行くと、陽子こけしは直前の方の手の中にあった。残念。仕方なく別のこけしを探す。佐藤伝喜の昭和33年作尺があった。保存状態も良い。一旦は手に取ったものの、ちょっと大きいかなと迷っているうちに後続の方の所へ入ってしまった。今年も「後悔先に立たず」から始まってしまった。結局、即売では何も買わなかった。
初売り恒例の福袋は例年同様1万円のものを求めた。このひやねの福袋は当たりくじが入っているとこけしが貰えるのだが、他ではくじ運の悪い私がこの福袋では当たる事が多く一昨年は1等賞(高橋直次のたちこ)が当たった。今回は残念ながら外れ。昨年の初売りは入院中で参加出来なかったのでツキが逃げてしまったのだろう。福袋の中はもりみつお5寸、高橋通6寸5分など6本。他にお菓子が3袋入っていた。
入札には保存の良いこけしが多かった。遊佐福寿6寸(昭和33年5月)は実に愛らしい良いこけしであるが最低価が私の基準より高めのため見送り。高橋武蔵尺(昭和15年)は胴裏に紀元2600年の焼き印あり。保存完璧で表情が特に良い。同じ15年にしては昨年ネットで入手した武蔵に比べ目の位置が高く左右に離れていて瞳が小さい。また胴模様の重ね菊の花弁が寝ており、花芯も大きいなど作風にかなりの違いが見られる。製作年代に疑問が残り気になる1本である。これも見送り。(一旦は見送ったもののどうしても気になって7日に電話で入札依頼をした)一番惹かれたのが佐藤佐志馬のこけし。目が顔の上方で釣り上がり気味。署名は無く戦前の作と思われるが保存状態も良い。次に佐藤正一6寸。胴のロクロ線に退色が見られるが戦後直ぐ辺りか。署名も簡単で20年代後半とは異なる。入札締切は月曜日。火曜日に電話で結果を聞いてみることにする。
昨年「こけし往来」で申し込んだ誌上即売は遊佐福寿8寸勘治型(S42)、大沼昇治7寸円吉型薔薇こけし(S47)、菊池啓6寸直治型(S61)の3本が当たっていた。欲しかった斎籐弘道8寸(S42)は取れなかったが、まあまあの成果であった。
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