第32夜:実演2題(1)
お二人ともこけし以外の木地玩具としては「雛こけし(お雛さま)」に力を入れているようである。雛こけしはここ数年で多くの工人が作るようになり、その季節にはかなりの需要が見込めるようだ。新聞で読んだ話だが、お雛様の需要は少子化が進んでいる割には減っておらず、その一環としての需要が「雛こけし」にもあるらしい。「雛こけし」の購買層は一般人が多く、所謂こけし愛好家とは異なるため、これを切っ掛けとしてこけしファンを増やす役割も期待できる。是伸さんは兜こけしを色々と試作したらしいがやはりロクロで作るには限界があり、最終的には鉄兜に三日月型の飾りを付けた伊達政宗の兜こけしになったと言う。今ではこれを元にして愛らしい帽子こけしも作っている。
是伸さんには盛の昭和20年代のこけしの写しをお願いしており、その成果を見るという楽しみもあった。写真のこけしがそれである。右6寸は、前期鳴子時代のきく江こけしの写し。左8寸5分は秋田時代の盛こけしの写し。「原」が今は手元にないので、それとの比較は機会を改めて眺めてみたい。若い是伸さんらしい清新なこけしに仕上がっている。
| 固定リンク
「津軽系」カテゴリの記事
- 第992夜:友の会新年例会(H27年)(2015.01.26)
- 第987夜:2015年元日(子持ちえじこ)(2015.01.01)
- 第979夜:謙作と淳一(2014.12.06)
- 第964夜:ヤフオクに保存極美の古作出品さる!(2014.09.21)
- 第928夜:間宮明太郎のこけし(2014.04.22)
「鳴子系」カテゴリの記事
- ★「柿澤是伸特別頒布会」当選者発表!(2015.06.11)
- ★千夜一夜完結記念「柿澤是伸特別頒布会」(募集終了)(2015.05.27)
- 第999夜:極美古品(伊豆定雄)(2015.04.13)
- 第996夜:友の会3月例会(H27年)(2015.03.22)
- 第995夜:柿澤是伸実演・販売会(2015.03.19)
コメント