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第81夜:小寸こけしの魅力(5)

Kihe_mame_senzen_kao 今夜も6月の友の会入札で入手した小寸こけし(3寸)を紹介する。飯坂温泉の渡辺喜平さんの戦前のこけしと思われる。先日のカメイ記念館でも4寸こけしの群像が目を引いたが、小寸こけしの場合、ある大きさに拘って収集している愛好家も多いようだ。ただ、大きさに拘ると必ずしもベストのこけしが集まるとは限らない。取りあえずはまず1本を入手しておいて、より良いもので出てきたらそれと入れ替える、型とか時期が異なるのなら両方揃えておくということが多いようだ。

Kihe_mame_hikaku 土湯系、飯坂の渡辺喜平さんは明治43年の生まれ。大正10年12歳の時に山根屋渡辺角治の養子となり、鯖湖こけしを継ぐことになった。私の手元には喜平さんの戦後の3寸こけしが1本あったが、それは既に形式化した表情の楷書体のものであった(写真2の左)。喜平さんは戦前の一時期、きんこけしの木地を挽いており、その当時(昭和16年から17年頃)描彩したこけしが戦前作として知られている。頭は横広の平頭で胴は太く、面描では「ぞう鼻」と呼ばれる特徴的な鼻と情味のあるおおらかな瞳が印象的である。本稿のこけしは小寸ながら、その特徴を良く表している。一緒に並べた戦後作と比べて見ると、その作行の差は歴然であり、どうしてこのように変化してしまったのか不思議である。今回の2本は比較のために並べたものであって、鑑賞上からのペアではないのを断っておきたい。

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