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第80夜:小寸こけしの魅力(4)

Toshio_mame_kao_1 またまた間が空いてしまった。毎夜更新という目標は益々遠のいてしまっている。毎夜覗きに来て下さっている方々には申し訳ない次第である。さて第25夜で「小寸こけしの魅力」と題して、土湯系の佐久間芳雄、俊雄親子のこけしを取り上げた。そして6月の友の会の例会入札に、佐久間俊雄の小寸こけしが数種出品されたことは前回報告した通りであり、私もその中の1種2本を入手出来たので、今夜はそれを紹介をしたい。

Toshio_mame_2hon 今回の俊雄こけしの入札品は8寸1本を除いて、残りは2寸前後の豆こけしであった。その殆どが帽子と傘で、シンプルな坊主はこの1組だけであった。こけしの原点は坊主と認識している私は、この1組に入札したが、他に入札者は無く私の手元に落ちてきた。2本とも太子型(地蔵型)であり、右のこけしは桜材と思われる。頭の形、胴の膨らみ、裾部の台の厚さに違いが見られ、また表情にも違いがあることから製作時期は異なるものと思われる。右のこけしは赤を主体としたロクロ線模様にアクセントとして緑線と紫線を加えている。表情はあくまで明敏な微笑みである。一方、左のこけしは赤と緑の交互のロクロ線に、括れた裾部の赤い波線がアクセントになっている。小さな前髪につぶし目のような細い瞳は湊屋こけしの原型を思わせる。夫々の味わいがペアで置くことによって増幅され独特の空間を作っている。小寸(豆)こけしは1本より複数置くことによって面白味が倍加する楽しみがある。

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