第79夜:一金会これくしょん展
カメイ記念展示館は始めての訪問であったが、新幹線の中からもカメイの大きな看板は見えていた。仙台駅西口から愛宕上杉通りを南に向うと10分足らずでカメイのビルにたどり着く。開館は10時からで、展示館の受付は7階にありエレベータで上がる。7階の会場では版画家の『志賀一男作品展』が開催されていた。肝心のこけし展は階段を下りた6階、右手には膨大な蝶のコレクションが展示してあり、左手の1フロアはこけし展用になっていた。
会場はコの字形に陳列台が配置され、中央には5台の陳列ボックスが置かれていて、手前から「佐藤松之進(尺)と佐藤直助(8寸)」、その後左手は「小倉嘉三郎(尺2寸)、高橋胞吉(7寸)、佐藤豊治(尺2寸)の3本」、その右手には「高橋勘治一家(7寸)と佐藤伝喜(尺)」、更にその奥左手には「佐藤周助(尺5寸)と我妻勝之助(尺)」、右手には「佐藤伝内(5寸)と佐久間浅之助(5寸)」が展示されていた。
周囲の陳列台は右側より、土湯系33本、弥治郎系38本、遠刈田系30本、蔵王系24本、山形系12本、作並系7本、肘折系23本、鳴子系37本、木地山系11本、南部系7本、津軽系19本、雑系その他11本の古品が整然と並んでいた。(本数は手でカウントしたので多少の間違いはあるかも知れない) その更に左手には遠刈田系と肘折系の各工人の4寸こけしが相当数並んでいた。この4寸こけしは定期的に入れ替えるらしく、次回は8/7~で土湯系、蔵王系、津軽系が対象と掲示されていた。
入り口の左手には、こけし関係の文献が多数陳列されており、係りの人の話をすれば見せて貰えるようだ。私は10時過ぎから1時間ほどじっくりと見学をさせて貰ったが、その間に訪れた人は誰もいなかった。日曜日の午前中でこのような状況なので、平日なら殆ど独り占めで状態の良い古品を鑑賞できる思われる。陳列されている古品は一金会(書肆「ひやね」に集うこけし愛好家の集まり)の方々の自慢の逸品であり、一見の価値があるものばかりである。今は第1期(6/5~8/5)で、第2期(8/7~9/30)には全て入れ替えられると聞く。更なる逸品の展示に期待がかかる必見の催し物である。
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