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2007年11月

第120夜:こけし本の紹介

Weekend_japan_tour 先ほどヤフオクが終了し、奥瀬鉄則さんの初期幸兵衛型を予定通りゲット。しかし同時に出ていた40年代初めの保存の良いロクロ模様は5千円にも届かずに終了。流石の鉄則人気にも明らかに翳りが見えてきた。今回の幸兵衛型も半年前なら終盤の競り合いで倍位にはなったはず。有り難いと思う反面、一抹の寂しさも感じてしまう。そうは言うものの、一昨日落札した佐藤正一こけしが本日到着。尺3寸と少し大きいがなかなかに良いこけし、これは後日報告したい。今夜はこけしの載った本を1冊紹介しよう。本の名前は『週末 ジャパンツアー』(杉浦さやか著、発行ワニブックス、2007年4月16日)である。

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第119夜:横浜での鳴子こけしまつり

Ningyo_071124 先週の土曜日(24日)午後は横浜の「人形の家」で開催されている『鳴子こけしまつり』に出掛けてきた。昨年までは12月の第1週の土日で2日間であったが、今年は人形の家からの要請でこの11月の3連休になったのだそうだ。この時期、横浜は紅葉の盛りでもあり、3連休で人出も多いことから早まったのだろう。12月の初旬ではかなり寒いこともあり、この時期の方が良いと思う。今日も会場は例年と比べてかなり賑わっていた。

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第118夜:友の会11月例会

Toyoji_kao 今日(25日)は東京こけし友の会の11月例会があり出席したので、今夜はその報告である。秋真っ盛りの3連休で、横浜では鳴子のこけしまつり、隣の池袋の宮城プラザでは佐藤昭一さんのこけし・板画展が催されている中、本日も61名の出席者があった。お土産こけしは、鳴子の全国こけし祭りで最高賞を取った木地山系の高橋雄司さんの3寸5分であった。

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第117夜:盛大正型考(1)

Sakari_taisyo_kagami_tegara 昨夜(第116夜)紹介した「こけし鑑(原色版)」掲載の盛大正型の入手経緯について出品者からお話しを伺った。それによると、あるこけし収集家が10年以上も前になるが都内の青空骨董市で秋山慶一郎のこけしと一緒に入手したとのことである。今回の落札価が予想以上のものであったということから、入手時の価格はそれ程高くはなかったものと思われる。青空骨董市に出る前の所在は分からない。

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第116夜:もう1本の盛大正型

Sakari_taisyo_kagami_kao 20日のヤフオクで落札した盛大正型のこけしが届いた。代金を振り込んだ翌日には手元に届くのもインターネット社会の恩恵なのであろう。盛こけしは8寸の大きさにはそぐわない大きな段ボール箱の中に収められ周りには緩衝材が詰め込まれて、箱の外には高額美術品との張り紙まで貼ってあった。こけし界の名品として後生まで残さなければならないこけしを自分が持っていて良いのかとの思いはある。この名品をいつでも好きな時に手にとって眺められる特権は何にでも代え難いものである。この1本のこけしから色々なことが分かるかも知れない。そんな話を今夜はしてみよう。

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第115夜:昨夜の入札

Sakari_taisyo_kao 昨夜(11/20)の締切でヤフオクに出品されていた大正期とされる盛のこけしは、やはりどうしても欲しいこけしであった。私のこけし収集の大きな柱は福寿こけしであり、それを中心とした「高勘」のこけしは私の収集品の中でも大きな比重を占めている。種類の多い高勘こけしの中でも大正型のこけしは完成度の高いこけしとされている。その原点である盛さんの大正型が市場に出てきたのは驚きでもあった。縁あって私の所に来ることになったので、今夜はその話をさせて頂きたい。

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第114夜:鉄則こけしの変化

Tetunori_botan_s45kao 以前に「30年代のこけし」というタイトルで、同一工人の30年代と40年代以降のこけしを比較し、その変化を述べたことがある。今、見てみると30年代以前からこけしを作っていた工人の多くが40年代以降になると、その作るこけしが近代化してきたのが分かる。ここで言う近代化とは、素朴さや泥臭さが無くなってスマートに洗練されてきたということである。これは当時の世の中の風潮を受けたものであって、それは最北の津軽の地においても避けられないものであったのであろう。今夜はその話である。

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第113夜:津軽の競作2(恵介)

Kesuke_rokuro_h05kao さて今夜は、奥瀬恵介さんの盛秀型古形ロクロを紹介しよう。盛秀型こけしのバイブルである「盛秀一家のこけし辞典(二)」によると、恵介さんがこけしを作り始めたのは平成14年1月からで、その年の3.27日作のこけしが古形ロクロである。しかしながら、その後この型のこけしは殆ど作られなかったようだ。2年ほど前に恵介さんにこの古形ロクロを作って貰う機会があった。お願いしたのは上下の瞼が上に凸の所謂開き目であったが、出来上がったのは写真のようなものであった。

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第112夜:津軽の競作2(陽子)

Yoko_rokuro_kao_2 談話会や是隆さんの実演の話で間が空いてしまったが、今夜は奥瀬陽子さんの盛秀型「古形ロクロ」を取り上げてみよう。例の「盛秀一家のこけし辞典(二)」を見てみると、陽子さんが鉄則さんの後を継いでこけし作りを始めたのは平成5年10月からと載っている。その2番目のこけしが「古形ロクロ」となっている(但し、顔は描いていない)。数ある鉄則こけしの中からこの古形ロクロを選んだ理由は分らないが、それなりに惹かれるものがあったのであろう。

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第111夜:是隆さんの実演

Koretaka_jituen_kao 11日は新大塚で開催されていた「こけし談話会」を途中で中座して隣駅の池袋に向かった。宮城ふるさとプラザに鳴子の柿澤是隆さんが来ているという葉書を貰っていたからである。案内にあった会場の豊島区区民センターは前日までということで誰も居らず、降り出した雨の中を右往左往してしまった。結局、10日と11日はふるさとプラザの2階で展示・実演を行っているとのことであった。私が着いた時には、奥さんの眞里子さんと既に後片付けに入っていた。

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第110夜:こけし談話会(たこ坊主)2

Yoshizo_danwa_kao2 今夜は昨夜の「こけし談話会」報告の続きである。かなりの数が揃った30年代前半の芳蔵さんの善吉型の面描に関して、その前髪の描き方に違いがあるとの話があり、それを検証した。この時期の善吉型では頭頂の黒い蛇の目の外側、ちょうど額の上辺りに緑のロクロ線が1本引かれている。初期の作では、中が赤く塗られた前髪はこのロクロ線の下から描かれているため黒の蛇の目と前髪は離れているが、後期の作ではこの緑のロクロ線の上から描かれているために、黒の蛇の目と前髪がくっ付いているのである。

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第109夜:こけし談話会(たこ坊主)

Yoshizo_danwa_kao 今日は、東京こけし友の会の「こけし談話会」と柿澤是隆さんの実演に行って来た。実演は後日報告することとし、今夜は談話会の報告をしよう。友の会の毎月の例会はどうしても頒布中心になってしまうのに対して、「こけし談話会」はこけしをより深く研究・鑑賞することを目的に開催されている。従来は事前申込み制で会場も例会とは別の場所であったが、前回から会場を例会と同じ「全国こども会ビル」とし、友の会の会員なら当日誰でも自由に参加できる方式となった。今回のテーマは『岩本善吉・芳蔵一家のこけし』ということで午後1時30分より開始。参加者は9人であった。

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第108夜:津軽の競作2(鉄則)

Tetunori_rokuro_s59kao 今夜は昨夜に続いて盛秀型の「古形ロクロ」を奥瀬鉄則さんのこけしで紹介する。鉄則さんのこけし作りは当初は幸兵衛型が中心で、それに盛秀の戦後の標準型(睫毛の達磨こけし)を作っていた。昭和40年代に入り、こけしブームの中で復元こけしの製作が次々と行われ、鉄則さんにもそのような話が舞い込むようになった。その結果、鉄則さんも昭和43年頃から、盛秀の戦前こけしの復元を行うようになった。しかし、この古形ロクロに関しては昭和40年代の作例を見かけない。

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第107夜:津軽の競作2(美津雄)

Mituo_rokuro_s62kao 津軽系の盛秀型の中では所謂「開き目(二重瞼)」のこけしに興味を持っているので、各工人のものを集めているが、「古型ロクロ」と呼ばれる胴に段があって赤、黄、緑、紫の4色のロクロ模様のこけしは特に好きなこけしである。今夜は、先ず盛美津雄さんの古型ロクロを紹介してみよう。なお「原」こけしは昭和10年前後に作られたもので「盛秀一家のこけし辞典(二)」の95頁に掲載されているものが代表的なものであろう。

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第106夜:鳴子の競作(後藤希三)

Kizo_kohati_s42kao 前述した「想い出のこけし達」の第4話には幸八型の番外として後藤希三さんの幸八風こけしが掲載されている。私の手元にも同型のこけしがあるので、今夜はそれを紹介しておこう。このこけし、縦長の蕪頭に胴は湾曲の少ない直線的な木地形態であり幸八型を意識して作られたものと想像される。一方、描彩は胴は完全に幸八型となっているが面描は完全に希三さんの本人型である。胴底には「42末」との鉛筆書きがある。初見さんが「ねじめ」の要請で最初の幸八型を作った時期とほぼ重なる。希三さんは幸八系列の工人ではないため、その製作の経緯は分からないが、何らかの関係があったことは想像される。

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第105夜:鳴子の競作(熊谷正)

Tadashi_kohati_h8kao 鳴子系の幸八型に最も力を注いだのは、熊谷正さんであろう。平成8年の6月に鳴子を訪れた際、時間に余裕があったので熊谷正さんの家を探してみた。地図を頼りに上鳴子にある自宅を訪ねると運良く正さんは在宅であった。目的は最近手がけていると聞いていた幸八型のこけしを見ることであった。ここで見せられた大きさ尺2寸余りのこけしに私は瞬時に魅せられてしまった。しかし私の懇願にも拘わらず正さんからOKの声は聞かれない。それは斧折(オノレ)というなかなか入手出来ない材料を使っているからとのことであった。オノレ材でこれだけの大きさのこけしを作れる機会は滅多にないとのこと。ようやく譲って頂いた時には一気に全身の力が抜けていく思いであった。

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第104夜:鳴子の競作(松田忠雄)

Tadao_kohati_h2kao 昨夜に引き続き、今夜は初見さんの孫の忠雄さんの幸八型を見てみよう。昨夜紹介した『想い出のこけし達』によれば、忠雄さんに幸八型の製作を勧めたのは著者の須田氏とのことで昭和54年とある。忠雄さんは初見さんの長男である三夫さんの長男であり松田家の直系、昭和31年の生まれで、昭和51年より木地修業を始めてこけしも作っている。

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第103夜:鳴子の競作(松田初見)

Hatumi_kohati_s43kao 今夜は鳴子系の競作を取り上げてみたい。鳴子の高野幸八のこけし(『こけしの美(49頁)』掲載)はロクロ線のみの珍しい模様であるが古鳴子の風格を色濃く残した名品として知られている。しかしながら幸八こけしを継承する工人がいないために作られることはなく、僅かに新型作者の石原日出男さんによる模作が作られただけであった。そんな中、民芸店「ねじめ」の主人が幸八の弟子である松田初見さんに写しを依頼したのは昭和43年のことであった。

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