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第112夜:津軽の競作2(陽子)

Yoko_rokuro_kao_2 談話会や是隆さんの実演の話で間が空いてしまったが、今夜は奥瀬陽子さんの盛秀型「古形ロクロ」を取り上げてみよう。例の「盛秀一家のこけし辞典(二)」を見てみると、陽子さんが鉄則さんの後を継いでこけし作りを始めたのは平成5年10月からと載っている。その2番目のこけしが「古形ロクロ」となっている(但し、顔は描いていない)。数ある鉄則こけしの中からこの古形ロクロを選んだ理由は分らないが、それなりに惹かれるものがあったのであろう。

Yoko_rokuro_2 掲載のこけしは6寸で胴底には製作番号の「1871」が記されている。陽子さんがこけしに製作番号を入れているのは平成5年から13年までの2000本で、このこけしは平成13年の作と分かる。陽子さんは鉄則さんのこけしをお手本としているので、木地形態、描彩(面描、胴模様)とも殆ど同じであるが、陽子さんの木地は鉄則さんよりスマートで美津雄さんに近い。また頭は角張った横広気味である。面描は目がクリクリっとしていて実に愛らしい。笑い口の紅が小さく控えめなのに女性らしさを感じる。頬紅も小さく、あるかないか分からない程度に塗られている。同寸同型の美津雄さん、鉄則さん、陽子さんのこけしを並べてみると、木地形態や面描はむしろ美津雄さんに近い点も見られ、無意識の内に美津雄さんの影響も受けているのかも知れない。陽子さんのこけしには、同じ形態・胴模様で面描の下瞼が下に膨れたこけしもある。こちらはやんちゃな表情がたまらない。なかなか入手するチャンスがないのが残念である。

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