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第123夜:友の会12月例会

Matunoshin_0712kao 今日9日は、東京こけし友の会の今年最後の例会(12月例会)があり出席したので、今夜はその報告をしたい。11月の例会から2週間しか経っておらず忙しい師走に入ったこともあってか出席者はいつもよりちょっと少なく50人であった。おみやげこけしは遠刈田系の六郷仁美さんで3種類の作品が作られていた。今月は新品の頒布は無く、第2部は今年の物故工人(佐藤佳樹、平賀謙一、渡辺亨、佐々木覚平)のこけしを展示して、幹事が分担して話をした。

入札は恒例の佐久間俊雄の小寸物が5本(坊主2本、傘、鉄兜、シルクハット)、それに古品を含めてなかなか良いものが出品されていた。

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Nyusatu_0712_l 写真(2)は右から新山久治、小林辻右衛門名義の湯田時代の佐藤丑蔵、表情(特に目)が久四郎かと思われる小椋久太郎、小椋泰一郎、本間留五郎、特異な描彩の初期の高橋通である。なお、丑蔵は運良く私が落札出来たので、詳細は別途報告したい。

写真(3)の大寸物は右から、鳴子不明(岸正男か?)、保存は良くないが美しい形態と表情の凛々しい佐藤雅雄、それに枝梅を2列に配した佐藤松之進である。

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コメント

松之進とされた作、浅学ですが、広喜ではと感じましたが、いかがでしょうか。

投稿: zunimosaic | 2007年12月11日 (火) 07時26分

佐藤松之進で出品されており胴底には「佐藤松之進」の署名(勿論本人ではないかも知れません)がありました。例会での皆さんの意見も松之進で異論は無いようでした。私は松之進系のこけしは詳しくありませんが、目の描彩(特に下瞼が直線的)が松之進ではないかと思います。広喜は下瞼が湾曲しているものが多い。「木の花」の松之進と広喜の特集を見てみましたが、やはり松之進の方に似たものが多いように思いますが、いかがでしょうか?

投稿: 筆者 | 2007年12月11日 (火) 21時19分

全体の印象からは、今でも広喜こけしの表情によく似ていると思っています。もっとも、広喜さんは、松之進さんの弟子ですから、広喜こけしに似た松之進こけしがあっても不思議はないと思います。
頭部の形状が、やや角ばって横長気味であること、割れ鼻が短く幅広に顔が描かれていることからそのような印象を受けたのかもしれません。
もちろん、松之進こけしであろうが、広喜こけしであろうが、このこけしの美的価値には何の違いも生じません。ただ、私には、松之進こけしの雰囲気が伝わってこないように思います。もう一度、「木の花」に当たってみたいと思います。

投稿: zunimosaic | 2007年12月12日 (水) 07時17分

木の花の広喜さんの全体像を見る限り、このこけしを広喜さんのものとするのは無理がありそうですね。とすると、松之進さんのもの以外にはなさそうです。最晩年の松之進さんでしょうか。

投稿: zunimozsaic | 2007年12月12日 (水) 20時32分

頭頂部が平らで横広気味の頭と鼻の描彩は殆ど広喜ですね。「木の花(26号)」の広喜⑦は近いと思いますが、広喜だと左右の眉・目がもう少し離れている印象が強いです。私は目の描彩はやはり松之進という感じがするのですが・・・。木地は松之進ではないですね。木地広喜という可能性はどうでしょうか? 「木の花(13号)」の松之進(37)(39)辺りが近い作でしょうか。最晩年に近い作なのでしょうね。

投稿: 筆者 | 2007年12月12日 (水) 21時16分

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