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第142夜:記念こけし(6)

Yoshitaka_s58_kao 今夜は土湯系、高橋佳隆さんのこけしを取り上げてみた。昭和58年8月27日には東京こけし友の会の30周年記念パーティが東京芝の弥生会館で開催され、その時に頒布された記念こけしが本稿掲載の佳隆さんのきん型こけしと阿部平四郎さんの米吉型えじこであった。私は出席の申込みをしていたが当日急用で欠席となってしまい、後日幹事さんのご好意でこの記念こけしを入手することが出来た。

Yoshitaka_s58 高橋佳隆さんは昭和20年より高橋忠蔵さんの弟子となり木地修業を始め、23年に忠蔵さんの3女昌子さんと結婚して婿養子となった。こけしは37年頃より作っていたそうだが本格的に作り始めたのは会社を退職した50年3月以降である。さて、この記念こけしは「きん型」となっているので、その「原」となるこけしは何なのだろうと考えてみた。「こけし手帖(271)」に掲載の「記念頒布のこけしとえじこ」では、その製作依頼の経緯として『今迄に作っているこけしの中で良い作品であり、生産量の少ないこけしを選択して、始から記念品ということをお話してすすめました。』とある。従って友の会の25周年記念こけしのように、「原」となるこけしを指定して作ったものではないらしい。それまでに佳隆さんが作っていた「きん型」ということになるが、それでもその元になるこけしはあったはずである。大きさ7寸でロクロ線無しの花模様ということから候補となる「きんこけし」を探してみると、「天江きん6寸<這子の世界(11)>」「米浪きん6寸4分<こけしの美(8)>」「久松きん7寸<こけし世界(92)>」「久松きん5寸<こけし世界(96)>」辺りが考えられる。佳隆さんの描彩は硬筆であり、きっちりとした鯖湖こけしを作っているが、その延長線上の「きん型」として記念こけしに相応しい出来映えの作品になっている。

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