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第155夜:盛秀幸兵衛型(鉄則)

Tetunori_morikobei_kao 今夜は奥瀬鉄則さんの盛秀幸兵衛型を見てみたい。鉄則さんの幸兵衛型は3種類あり、当初は幸兵衛のこけしをモデルにした髷付きの幸兵衛型を作っていた(第92、122夜参照)。盛秀太郎さんが作った幸兵衛型(盛秀幸兵衛型)の製作は1番遅く、昭和50年代になってからではないかと思われる。盛秀古型の復元依頼が増えるなかで、この盛秀幸兵衛型も作られるようになったものと推測される。

Tetunori_morikobei_hikaku さて、盛秀幸兵衛型は「こけし写譜(第1集)」の掲載品が代表であるが、その他にも何本か存在しており、「盛秀一家のこけし辞典(第2集)」に紹介されている。従って、鉄則さんが作る盛秀幸兵衛型のモデルになったものがどれなのかは判然としない。本稿掲載写真のこけし(8寸)は昭和60年作。細長い頭形、胴上下のロクロ線の様式などは「写譜」のこけしに近いが、右目の眼点は白抜きになっていない。「盛秀一家のこけし辞典」の43頁には同じ昭和60年作として2本の盛秀幸兵衛型が載っており、1本は本掲載品と同種であるがもう1本は頭がやや角張り、胴も太めでロクロ線の様式も一部違っている。これは別の原が存在するのか、鉄則さんの工夫によるものなのかは分からない。但し、後者は右目が白抜きとなっている。

写真(2)の真ん中(6寸)が後者と同型のこけしである。頭は角張って四角に近く、オカッパの横髪が前から良く見える。右目は白抜きとなっている。胴はずんぐりとして太めで、最下部の赤ロクロ線が3本(細線、太線、細線)に変化している。左(6寸、H2年)では頭がやや長めとなり、胴も真ん中よりは細めであるが、右と比べればずんぐりとした形態である。これも右目は白抜きであるが、胴上下のロクロ線は簡略化されて味わいがやや薄れた感を受ける。盛秀太郎さんの原から出発して、次第に鉄則さんのこけしに変化していくのが見て取れるのである。

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