第149夜:入れ子こけし(4)
蔵王系の梅木修一さんが本格的に岡崎長次郎型に取り組んだのは昭和51年のこと。当時頻繁に通っていた東京下井草の民芸店「おおき」にもその復元作が入荷していた。以来、修一さんの岡長型をずっーと追い求めてきて、それらのこけしを纏めて私家版「梅木修一の岡長型」という小冊子を作ったのは平成13年のことであった。その折、修一さんには記念として5重の入れ子のこけしを2種類作って頂いた。修一さんの木地技術は定評のあるところ。入れ子のこけしも色々作っていたが、流石に5重ともなると以前に1度作っただけという話であった。私の希望は尺の親こけしに子こけし以下を4本というものであったが、それは無理ということで親こけしの大きさは尺2寸となった。なお、各こけしは異なる岡長型で、また親こけしは手絡とオカッパ、胴模様も重ね菊と桜崩しというかなり無理なお願いを聞いて頂いた。
本稿の入れ子こけしは、2種の内、親こけしがオカッパの方。こけしの内訳は、親こけし(尺2寸):「たつみ」の原を原寸で復元したもの、子こけし(7寸3分):久松氏の原、孫こけし(4寸):川上氏の原、曾孫こけし(2寸3分):大浦氏の原、玄孫こけし(1寸3分):久松氏の原(一筆目)の5本である。
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