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第171夜:古型ロクロ続編(陽子)

Yoko_rokurob_kao 以前、津軽系の「古型ロクロ」について書いた。「古型ロクロ」とは胴上部が膨らんで段が付き下部は直胴で、胴全体にロクロ線模様を配したこけしである。第107夜(美津雄)、第108夜(鉄則)、第112夜(陽子)、第113夜(恵介)で紹介した。このこけしには興味を持っていたので、その後、現地の協力を得て色々と調べたみた。その結果分かったことを報告したいと思う。今夜は奥瀬陽子さんの古型ロクロである。

陽子さんはこの古型ロクロを、こけしを作り始めた早い時期から作っている。何でも、胴模様がロクロ線だけなので作り易かったからとのこと。ところで、「盛秀一家のこけし辞典(Ⅱ)」を見ると、陽子さんのこの型のこけしには、目の描き方が異なる2種類があることが分かる。いずれも二重瞼であるが、下瞼が上に凸のものと下に凸(従って紡錘形の目)のものである。陽子さんは前者をA型、後者をB型と呼んでいる。A型は盛秀さんが作ったものがあり、それを継いで鉄則さん、美津雄さんも作っている。陽子さんもその流れで作ったものと理解していた。ではB型は何を元に作ったのかが気にかかっていた。今回、地元のA氏の協力でそれが分かった。陽子さんは古型ロクロを作った折、目がどうも描きにくかったので、鉄則さんのもみじこけし(胴が括れて大きなもみじが1葉描かれている)の目を、古型ロクロに描いたのがB型になったそうである。従って、B型は陽子オリジナルということになる。なお、A型は平成9年7月、B型は同12月から作っているとのことである。

Yoko_rokurob_hikaku 写真(2)右がB型、左は第112夜で紹介したA型である。製作時期に差があるために多少の違いは見られるが、原則的には全く同形式で「目」のみ異なるということである。このB型はあまり作っていないようで、私も今回ようやく入手することが出来た。全く違和感を感じさせないばかりか、金太郎を思わせるような表情はロクロ模様ともじっかり馴染んでいる。数ある陽子こけしの中でも私の好きなこけしの1つである。

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