第187夜:平成の袖珍こけし(1)
袖珍こけしとは大きさが1寸6分(5cm)の小こけし群のことで、昭和16年から18年にかけて東京こけし会が頒布したものである。この戦前の袖珍こけしについては「木の花」誌上にて『袖珍こけし図説』として中屋惣舜氏により1本1本紹介されている。この袖珍こけしの平成版が東京こけし友の会の手塚正二氏(当時の幹事)により企画され、会員に頒布されたのは平成11年からで、4回に渡り計77本に及んだ。頒布は限定25組ということで、全国から応募した会員の中から抽選で選出された。その頒布工人名は『こけし手帖』にて報告されていたが、そのこけしについては紹介されていない。私は普段は籤運が悪いのだが、その時はどういう訳か選に入った。今夜から数夜に渡って、この袖珍こけしを紹介していきたい思う。
第1回の頒布は平成11年5月で、申込者は104名と『手帖』に記載されている。第1回の頒布では20工人分が頒布された。(写真右より)
(1)桜井昭二(鳴子系):岩蔵型である。たちこの形態で小寸の岩蔵によく見られる黒頭となっている。可憐な瞳が愛らしい。
(2)大内慎二(土湯系):今朝吉型である。三角胴にらっきょう頭。大きい眉と鋭い瞳が輝いている。
(3)佐藤幸一(弥治郎系):師匠の浜津平三郎譲りの左内型である。
(4)長谷川正司(山形系):吉太郎型である。たまたま訪問した時に作っており、割鼻の他に猫鼻もあった。
(5)横山水城(弥治郎系):新山家伝来の型である。大きな頭と太めの胴が玩具っぽくて面白い。
(6)鎌田孝志(弥治郎系)
(7)鎌田美奈枝(弥治郎系)
(8)渡辺鉄男(土湯系)
(9)佐藤実(鳴子系)
(10)阿部平四郎(木地山系)
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