第181夜:津軽こけしの源流を求めて(恵介2)
本ブログの紹介のあった5/2以降、アクセス数はそれまでの倍くらいに増加している。ちなみに検索サイトの大手であるグーグル(Google)で「千夜一夜物語」を検索すると、何とトップページの6位に「こけし千夜一夜物語」がランクされているではないか。並み居る「××千夜一夜物語」を押さえてである。もう一方の大手ヤフー(Yahoo)では91位と低位である。評価の仕方の違いによるものであると思われるが、ニフティでは6位、インフォシークでも9位と上位にランクされている。さて、今夜は恵介さんの「こけし這子」のこけし2本目である。「原」こけしは「図譜『こけし這子』の世界」の159番のこけしである。大きさは4寸8分で胴中央に描かれた1葉の赤い楓が印象的なこけしである。
恵介作のこの型のこけしを「盛秀一家のこけし辞典(Ⅲ)」で探すと、No150<H15.6.30>作が載っている。本稿のこけしは右からNo163<H15.7.12>8寸、真ん中No379<H16.6.27>5寸、左No1264<H18.4.7>4寸である。右8寸は盛秀辞典のNo150と同時期の作。昨夜のNo161と同時期に作ったもので、面描、胴模様ともきっちりと描いている。若々しさの中にちょっと不気味さの片鱗を感じさせるこけしである。中央の5寸は大きさ、描彩とも「原」こけしに忠実に作った作。この16年の作には盛秀古作に肉薄するような凄い表情のこけしが多い。これもその中の1本。目自体は左右に離れているのだが眼点は中央に寄ってやぶにらみ気味。大きな鼻と真っ赤な口が異様さに拍車をかけている。左右の2本と比べてみれば、その違いの大きさが良く分かると思う。楓の描方も「原」に近い。左4寸は4寸5本組みの中の1本。面描には「原」への意識は見られないが、大きく見開いた目と縦長の眼点が元気一杯の幼子を思わせる。
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