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第179夜:津軽こけしの源流を求めて(今晃2)

Kon_kinjiro_s58_kao 昨夜は、今さんの昭和58年作のこけしを取り上げた。今夜は同じく58年作の今こけしをもう1本紹介したい。今手元に残っている当時の今こけしはこの2本のみである。当時足繁く通った「おおき」民芸店には、今さんの定寸のこけしのほか、2~3寸くらいの豆こけし各種が籠に入れられて売られていた記憶がある。今夜のこけしは金次郎型黄胴笑い口帯付きと言われる型で、昨夜の辰雄型重ね菊ともども、当時の今さんの代表的なこけしであった。

この金次郎型こけしもSUGUAN氏のブログでは、第2回を始め22回、35回と重点的に紹介されている。昨夜の辰雄型とペアで紹介されているのである。それだけ、この2種類のこけしが当時の今こけしの代表作であったことが窺われる。このこけしの「原」こけしは7寸ということである。

Kon_kinjiro_s58 本稿のこけしも大きさは「原」と同じ7寸、昭和58年1月23日、友の会の例会で入手したものである。従って、このこけしも昨夜の辰雄型と同じ頃に作られたものと考えて良いであろう。SUGUAN氏のブログに紹介されている57年作の同型こけしは明敏な表情のこけしとなっている。本稿こけしとの一番の違いは、やはり表情であろう。ざらつき気味の木肌にぼてっとした感じで眉目を描いている。筆先で描いた眼点は塗りつぶしたものではないため部分的に地肌の色が見え、黒目の中に白抜き部分があるように見える。このような描彩は弦三コレクション展でみた村井福太郎のこけしにも見られ、眼光に鋭さを加えていた。本稿の今こけしは偶然の筆跡で出来た物ではあるが、同様の感じを受ける。左目の眼点が目尻寄りであることも特異な表情を助長している。口が笑口であるだけに、津軽こけしの源流を思わせるやや不気味な「おどろおどろしい」笑いと言って良いだろう。実に存在感のあるこけしに仕上がっている。

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