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第198夜:ピーク期とその周辺のこけし(清次郎)

Seijiro_syaku1_s48_kao ここのところヤフオクに小林清次郎さんのこけしが相当数出品されている。所有者は清次郎さんのこけしが好きな方だったのであろう。私も清次郎さんの特に吉太郎型が好きで、昭和40年代の末から50年代にかけて相当数集めたものである。その後、色々文献を読んだり話を聞いたりすると、清次郎さんのこけしの良い時期は30年代末から40年代後半頃迄と思えるようになった。従って今はその時期の作品に絞って集めている。数多く出品されている清次郎こけしから1本(出品は4本纏めて)を落札した。他に入札者はなく、出品価格であったので安価であった。今夜はそのこけしについて触れて見たい。

Seijiro_syaku1_s48 入手したこけしは「こけし写譜(第1集)」掲載の⑮尺7分(昭和14年頃:都築蔵品)の写しであり、底に「昭和48年9月9日」の記入がある。実は民芸店「おおき」で入手した同時期の同型こけしを持っていたのであるが、保存状態が悪くなってしまったので良いものを1本狙っていた。今回落札したこけしは出品写真で見て想像していた以上に保存状態は良く、朴の木に滲んだ黄緑色と赤の描彩が美しい。このこけしは「木の花(第7号)」の<戦後の佳作>⑦に取り上げられている。「木の花」掲載品は昭和49年作と解説されているが、49年より清次郎さんのこけしは、あの『写楽』の影響を受けて面相がきつくなってくるので、49年でも早い時期のものと思われる。その後、この型のこけしを清次郎さんは木地を替えたりして何回も作っているが、この時期の作を上回るものは出来なかったようだ。「木の花」の北村氏の解説を引用させて頂く。『この表情の写真を見ての通り、<写真A(昭和39年作を指す)>の作と相通じる優しい眼差しである。大寸物の割に小さな頭も気にならない均衡を保っている。力強い色調、胴模様の滲みは、やや意識を感じるが、年を経れば落ち着いてこよう。今を盛りと咲き誇る紅花が風にそよいでいる。清次郎の作の中の最大級の快作であろう。』

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コメント

こんばんは、いつも楽しく拝見しています。

後連絡ですが、このページにリンクを貼らさせて頂きました。よろしくお願いします。

豆吉太郎の表情に似ていると思いませんか?、でも豆吉太郎は吉太郎作と思います。

投稿: 木童舎 | 2011年12月 3日 (土) 19時54分

木童舎様
お世話になっております。
リンクの件、了解しました。
確かに似ているかも知れませんね。
このこけし、東日本大震災で顔に深い傷を負ってしまいました。
可愛そうなことをしてしまいました。

投稿: 国恵志堂 | 2011年12月 3日 (土) 20時17分

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