第202夜:鳴子駈け歩き(4)
さて、是隆さんには持参した盛大正型を見て頂いた。今回この盛大正型を持ってきたのには2つ目的があった。1つは福寿さんがこの盛大正型を見たかどうかということを奥さんの節子さんに確かめること。そしてもう1つはこの盛大正型の「写し」をお願いすることである。
福寿さんが大正型を作り始めたのは昭和43年からで、当初は西田コレクションの盛大正型こけしをモデルにして作っていた。このこけしは「原」とそっくりではないので厳密な「写し」とは言えないだろう。翌44年になると胴模様と頭頂部の描彩が変わる(第125夜参照)。この胴模様は私の盛大正型と同じなので、このこけしを福寿さんが実際に見て大正型を作ったのかどうかが知りたかったのである。節子さんの答えは、「見たことがある」ということであった。従って、44年の大正型は私の盛大正型をモデルにして作られたものと考えられる。肩の様式(木地形態、描彩)は西田大正型と同一で原とは異なる。更に、前髪の後ろの元結(黒点)が無いのはどうしてなのか? この問題は依然として解決されていない。
もう1つの目的である「写し」の製作は是隆さんにお願いした。どんなこけしが出来上がるか楽しみである。出来たら友の会でも頒布して貰いたいと考えている。是伸さんには、「こけし・人・風土」に掲載されている盛勘治型尺2寸を8寸に縮尺して作ってくれるように頼んでいた。それが出来上がっていた。本稿掲載のこけしである。太くどっしりとした胴や目の描彩などに盛勘治型の特徴が良く出ている。これまでの是伸さんの勘治型とはちょっと趣の違ったこけしに仕上がっている。なお、原寸ものにプラスαしたものを別途依頼してきた。こちらもどのようなものが出来上がるのか楽しみである。
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