第206夜:是隆さんの大正期盛写し
原のこけしは昨年ネットオークションで入手したものである(第115夜~117夜参照)。その時の興奮は大変なものであった。そのこけしは昨年末、横浜人形の家で開催された「鳴子こけしまつり」で上京された高橋義一さんと柿澤是伸さんにお見せした。「高勘」の血筋であり古品の写しの製作では実績のある義一さんに、先ずお願いするつもりでいたが、病に倒れてしまったため、今や「高勘」系の筆頭格である是隆さんにお願いしたのである。是隆さんは忙しい中、すぐさま製作に取り掛かって下さり、苦労を重ねて出来上がったのが本稿のこけしなのである。原品は白胴であるが、胴模様が映えるということで、黄胴も作ってくれた。現在是隆さんが普通に作っている「高勘」系の各種のこけし、その中の大正型と比べても、木地形態、描彩とも異なるため、1からの挑戦となったそうである。出来上がったこけしは流石に見事なものである。盛さんが今の時代に生きていてこけしを作ったら、きっとこのようなこけしになったであろうと想像される。あえて原品との違いを言えば、それは時代の差だと言うことになろう。
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