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第215夜:稲毛さんの鯖湖こけし(2)

Inage_kihei_kao 第143夜で土湯系の稲毛豊さんの鯖湖こけしを取り上げた。ここ数日のヤフオクで稲毛さんのこけしを2本入手したので、今夜はその内の1本のこけしを取り上げて見たい。稲毛さんは飯坂温泉の渡辺喜平さんの弟子であり、そのこけしも当初は喜平型から始まった。その後、キン型の復元で頭角を現し、本人型や忠蔵型にも挑戦していたが昭和60年に惜しくも早逝された。

Inage_kihei_hikaku 稲毛さんの師匠の喜平さんは戦前からこけしを作っており、特に戦前のこけしは大らかな表情が魅力的であった。本ブログでは第81夜で小寸ながら戦前の作を、また第130夜では戦後20年代から30年代のこけしを紹介した。その後、喜平さんのこけしはきっちりとした硬筆なものへと変化していく。写真(2)は稲毛さんのこけしであるが、左が当時(昭和40年代)喜平さんの作ってこけしを忠実に継いだものである。さて、今回のこけし(右)であるが、胴底には「50.11.17」の書き込みがある。これは入手時と思われるので製作時期はもう少し遡るのかも知れない。最初にヤフオクでこのこけしを見た時に、その表情の鋭さに驚いた。目が中央に寄り、目尻が吊り上っている。集中力の強い視線はしっかりと前を見つめている。楷書体の特徴的な前髪から、これが喜平型であることは直ぐに分かったが強く印象に残り、入札に参加した。たまたまなのか意識的に描いたのかは分からないが、同様の表情のこけしは見かけないことから、あまり沢山は作らなかったのであろう。稲毛さんというと、やはりキン型で、喜平型には殆ど関心を持っていなかったが、中にはこのようなこけしもあるということで紹介してみた次第である。

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