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2009年5月

第288夜:滝島さんの初期勘治型

Shigeru_kanji_s55_kao 先週、ヤフオクに滝島茂さんの勘治型が立て続けに2本出品された。茂さんは昨年亡くなられたが、「高勘」の弟子では柿澤是隆さんと双璧と言われ数々の秀作を残している。しかし茂さんの勘治型はあまり見かけない。その辺りのことは第40夜で平成4年作の勘治型を紹介しながら記載した。ところが今回の出品作は昭和55年の作(もう1本は56年)。昭和50年代の半ばに、まだ師匠の盛雄さんが元気な頃に勘治型を作っていたとは驚きでもあった。今夜は運良く入手したその勘治型の初期作を見てみたいと思う。

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第287夜:渡辺求のこけし(?)

Motomu_s29_kao 第282夜の佐藤好秋の項で渡辺求のこけしに触れた。代作が作られるということは製作数が少なく入手難だったことの証明でもある。「こけし手帖(170)」に柴田長吉郎氏が『蒐集の思い出・渡辺求』という文章を載せている。ここでも求のこけしは入手難であったことが述べられており、昭和36年秋の旅行会の帰りに思いがけずも入手出来たことを報告している。今週初めにヤフオクに出ていた求のこけしは、表情がよく見る求とは異なる特徴があり、気になったので入札に参加した。運よく入手出来たので紹介したい。

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第286夜:日陰のこけし(新山慶美)

Keimi_keiji_kao どこの世界でも日のあたる場所と日陰になる場所がある。こけしの世界でも同じことが言えるのだろう。常に注目されるこけし(工人)とその反対のこけし。そしてそれは必ずしもこけしの優劣ではないことも多い。大きくは系統によるものがあり、同じ系統であってもその中の系列、家系による差異もある。更には個々の工人から、その工人の作る型、そして作った時期にまで及ぶかも知れない。先々週、ヤフオクで新山慶美さんの小寸こけしを入手した。最低価1,000円で誰も入札しなかった。また先週の友の会でも同じく慶美さんの8寸を入手した。1200円。友の会の即売は受付番号の末尾の数字(0から9)によって順番が決まるのだが、今回はその最後。従って、このこけしも残りものという訳である。どうやら慶美さんのこけしは日陰の部類に入るのかも知れない。今夜は、入手した2本のこけしの話をしたい。

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第285夜:保存極美のこけし(高橋盛)

Sakari_gokubi_kao 東京こけし友の会の例会のあった翌日はアクセス数が多くなる。本ブログの例会報告を見て頂けているものと思っている。さて、今夜は高橋盛のこけしを紹介しよう。もう10年以上も前になるのだが、べにや民芸店(渋谷)で照井氏所蔵のこけし展が開かれた時に購入したものである。一見して、その保存の良さに驚いたが、流石に価格も高価であり購入すべきかどうか思案した記憶がある。結局、私が力を入れている「高勘」の中心工人、盛のこけしということで購入した。

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第284夜:友の会5月例会

Teizo_sennzen_kao 昨日は東京こけし友の会の5月例会があり、出席したのでその報告をする(例会報告はなるべく当日にと心掛けているが、昨日は帰宅が遅くなり間に合わなかった)。会長ほか幹事が変わってから初めての例会であるが、出席者は50名であった。おみやげこけしは荒川洋一の小寸たこ坊主一筆目。新品こけしは三春文雄の泰一郎型、佐藤保広(裕改め)の広喜型一側目、志田八郎の大正型と菊宏型、阿保六知秀の多兵衛型、五十嵐勇のたちこの5名6種(写真はピンボケのたけ割愛)。中古品は昭和30年代から40年代の良品が多数あり、残品も殆どなく会員の手元に収められた。

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第283夜:保存極美のこけし(佐藤正一)

Syoichi_gokubi_kao 現在、福島の西田記念館では第43回企画展(4/1~7/31)として「土湯古品こけし」を展示している。その大判のポスターには斉藤太治郎の保存極美のこけしが載っている。太治郎型のこけしは私の好きなこけしなので、太治郎、正一、弘道のこけしを機会ある毎に入手してきた。そこで気付いたのは、太治郎型のこけしは古いものであっても保存の良いものが多いということである。そこで保存状態が非常に良い(保存極美)こけしを拾ってみた。第247夜で紹介した佐藤雅雄(戦前作)などその最たるものであろう。今夜は佐藤正一の保存極美なこけしを紹介しよう。

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第282夜:ヤフオクの古品(佐藤好秋)

Yoshiaki_kyu_kao ヤフオクの古品で入手したこけしの中に誰の作か良く分からないものがあった。胴底には鉛筆書きで薄く「渡辺求」と書いた形跡があり、その上からやはり鉛筆書きで「友晴」とある。しかし、その形態、描彩(特に頭部)から、とても友晴とは思えず、やはり弥治郎系の渡辺求ではないかと思っていた。しかし、よくよく見ると胴模様など、求作とは異質な感じを受ける。そんな折、知人から遠刈田系の佐藤好秋ではないかと聞かされた。頭部の描彩など明らかに弥治郎系であり、遠刈田系の好秋が何故こんなこけしをという疑問が残ったまま、時間が過ぎていった。

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第281夜:「古計志加々美」のこと

Kokeshi_kagami_hyoshi こけしに関する文献を読んでいると、古いこけしを参照する時に「古計志加々美」のことが良く出てくる。「古計志加々美」は「こけし鑑」とも書かれ戦前の文献であることは知っていたが、なかなか現物を見る機会がなかった。最近、古いこけしを知りたい(見たい)ということが多くなり、本書もぜひ見たいと思っていた。今年になってから「ひやね」を訪れる機会があったので聞いてみたところ、在庫はなかったが最近は神田の古書店でも時々見かけ、価格も大分下がってきて5万円程度で出ているということであった。そこで試しにネットで調べてみると2,3件見つかった。価格は8万円ほど。「ひやね」の話よりはやや高価であったが、一番良さそうなところに申し込んでみた。直ぐにメールで返事があり、代金を振り込んだところ翌日には現物が届いた。「古計志加々美」については良く知らない方も多いと思われるので、今夜はこれを紹介したい。

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第280夜:ヤフオクの古品(鎌田文市)

Bunichi_senzen_kao 久しぶりにヤフオクで纏めて入手した古品の紹介をしたい。今夜のこけしは鎌田文市である。保存状態の良くない古品こけしの中にあって、大寸で色もそこそこに残っており、十分に鑑賞に堪えるこけしである。鎌田文市は製作期間が長く、残るこけしも多くあることから戦前ものであっても軽く見られ勝ちである。そんなことから私も当初は不遜にも、もっと希少なこけしがこのくらいの保存状態で残っていればと思ったほどである。そのためじっくり見ることもなく時間が過ぎていったのである。

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第279夜:正規さんの庸吉写し

Kishi_yokiti_a_kao 先日ヤフオクで入手した「こけし手帖(56号)」には「名品こけしとその工人(第29回)」として西田峯吉氏が『鈴木庸吉』を取り上げている。庸吉も前回の雄四郎同様、その残るこけしは少なく良く知られている工人ではない。その庸吉こけしも後継者が無く、断絶状態であったが、昭和50年代に岸正規さんによって復元された。正規さんの庸吉型は細身で洒脱な庸吉の雰囲気を良く捉えており、私も注目してコレクションに加えたものである。今夜は、正規さんの庸吉型を見てみたいと思う。

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第278夜:正吾さんの雄四郎写し

Syogo_yushiro_fukazawa_kao 東京こけし友の会発行の「こけし手帖」は昔のこけし界の情報を得るために貴重であるが、第1号から第30号までは復刻されたものの、それ以降は復刻される予定はないだ。1週間ほど前、「こけし手帖」が纏めてヤフオクに出品されたので、手元にない初期の50冊分に入札した。内21冊を何とか落札でき読み始めている。その中の第55号は遊佐雄四郎の特集である。雄四郎のこけしは後継者が無く廃絶状態であったが、高橋正吾さんにより写しが作られた。今夜はこの雄四郎の写しを眺めてみたい。

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第277夜:辰雄の幸太型

Tatuo_kota_h11_kao 昨夜は弥治郎系の佐藤辰雄さんの追悼の意味で初期のこけしに触れた。今夜は私が特に力を入れて集めてきた辰雄さんの幸太型を時系列で眺めてみたいと思う。幸太型については第73夜で初期作と「美と系譜」掲載品と同時期の作について紹介した。今夜はそれ以外の幸太型を見てみたいと思う。トップの写真は平成11年7月10日に辰雄さんのお店を訪問した時に入手したもの。奥さんによれば幸太型は久し振りに作ったのだと言う。その後、平成14年6月に再訪問した時には、既に作っていないということだったので、この辺り(70歳くらい)が幸太型の最後に近い作品と思われる。

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第276夜:佐藤辰雄さん逝く

Tatuo_s30mae_kao 弥治郎系の佐藤辰雄さんが亡くなったという知らせを聞いた。4/18のことで80歳だったとのこと。私は辰雄さんとは深いお付き合いがあった訳ではなかったが、幸太型のこけしが好きだったので、2度ほどお店を訪ねたことがあった。最初は平成11年7月のことであったから、私のこけし収集期間から見れば後の方のことである。辰雄さんの幸太型こけしについては第73夜で「美と系譜」のこけしとして触れているが、今夜は初期のこけしを取り上げてみたい。

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