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第291夜:誠の梅吉型(2)

Makoto_umekiti_68sai_kao 昨夜に引き続き、佐藤誠の梅吉型である。誠の梅吉型を各年代毎に持っている訳ではないが、手持ちの作を比較してみると、その特徴から大きく2つに分けることが出来ると思う。それは梅吉型を作り始めた昭和33年からの30年代(仮に梅吉型前期とする)と40年代(梅吉型後期とする)として良いであろう。今夜はこの後期のこけしを見てみたいと思う。

梅吉型前期の特徴は、形態は一定ではないが胴はやや太め。描彩面では、頭頂部の蛇の目に前髪が無いこと、横鬢は細く長いこと、口が墨と紅で描かれていること、胴模様に紫が使われていること、重ね菊の向かって右の最下段の花弁が内側に曲がっていることなどである。

Makoto_umekiti_68sai_hikaku さて、後期のこけしを写真(2)に示す。左端は胴底に「佐藤誠作 六十八才」の署名がある。右2本は同じく七十才の署名(右端のこけしには梅吉型とも書かれている)があり、昭和40年代の中頃の作ということになる。68才作は頭は角ばった平頭で蛇の目に前髪があり、そこから放射状に赤い手絡が描かれている。横鬢はやや太めで長さも程ほどである。眉目の筆致は良く伸びており、大きく円らな瞳が印象的である。鼻も大きめで口は紅のみ。胴模様の葉は緑色で、重ね菊の花弁も内曲がりがない。真ん中のこけしもロクロ線が無いだけで同様の作風。但し、目は小さくなっている。胴裏に「たつみ」のシールが貼ってあるので、たつみの頒布品かも知れない。右端は無彩のキナキナ型。前髪も手絡も無いが表情は真ん中と変わらない。誠の梅吉型は前期であれ後期であれ、梅吉のこけしをそのまま写したのではなく、あくまでその様式を借りた誠自身の梅吉型となっているのが特徴である。これは特に30年代の復元作(写し)に言えることである。40年代以降の写しは如何に原作に忠実(原作の味を出す)に作るかということに重点が置かれていくように思われる。

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