« 2009年7月 | トップページ | 2009年9月 »

2009年8月

第311夜:昭和20年代のこけし

Takeot_s23_kao 昭和20年代は、伝統こけしにとっては暗黒の時代と言えるかも知れない。昭和20年に終戦を迎えたとは言え、敗戦国の日本にとって最も重要なことは衣・食・住の充足であって、一般人にこけしを買う余裕などなかったからである。従って、一部の工人を除いてこけしの製作は中断せざるを得なかった。20年代も後半になると世の中もようやく落ち着きを取り戻し玩具類を求める機運も出てきたが、そこで求められたのは新型こけしであった。そして伝統こけしが見直されるのは30年代に入ってからである。今夜は、この不遇の昭和20年代に作られたこけしを見てみたいと思う。

続きを読む "第311夜:昭和20年代のこけし"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第310夜:小松五平のこけし(戦後)

Gohe_s30hajime_kao 昨夜は小松五平の戦前(昭和15年前後)のこけしを紹介したが、今夜は五平の戦後のこけしを見てみたいと思う。五平の戦後のこけしは多数存在し、特に30年代以降のものは中古市場でも良く見かけるので珍しくはない。経年変化が比較的少ないと言われる五平にしても、その戦後作と戦前作の違いは他の多くの工人と同様、顕著である。戦前と戦後という時代の差、また五平の年齢による作行きの衰えもあるのであろう。

続きを読む "第310夜:小松五平のこけし(戦後)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第309夜:小松五平のこけし(戦前)

Gohe_s15_kao 早いもので8月もあと2日となり、こけし界も来週からは秋のイベント期間に入っていく。今月は東京こけし友の会の例会もなく、蒐集活動はもっぱらヤフオクのオークションが中心である。先日落札した五平こけしが昨日届いたので紹介する。小松五平のこけしは好きなこけしの1つであり日頃から入手の機会を覗っているが、なかなか気に入ったものには巡り合えない。今回のこけしは惜しいことに胴裾部に水流れの跡が残っているが、それを上回る表情の良さに惹かれて入手したものである。なお、全く同型の完品こけしが青柳氏の「こけしブログ」に掲載されているので、本稿こけしの水流れ部分はそちらを参照願いたい。

続きを読む "第309夜:小松五平のこけし(戦前)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第308夜:紀元2600年のこけし(2)

Matusaburo_s15_kao このブログの題材を求めて色々と文献を眺めていて、「木でこ(194号)」に掲載されている『伊藤松三郎さんのこけし』が目に付いた。その中の掲載写真に『紀元2600年』の焼き印が出ていたからである。この焼き印に関しては第26夜で高橋武蔵こけしを提示して述べているが、他にも見つかったということになる。また別にブログ「無為庵閑話」でも、同様の焼き印の押された岡崎斎こけしを載せているので、3本は確認できたことになる。(注:本稿掲載の写真は「木でこ」よる転載させて頂いた)

続きを読む "第308夜:紀元2600年のこけし(2)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第307夜:ヤフオクの古品(後藤熊太郎)

Kumataro_s14_kao 私が後藤熊太郎のこけしを初めて見た(認識した)のは東京こけし友の会の入札こけしだったと記憶している。数年前のことだったと思う。元もと余り興味があった訳でもなかったので、珍しいこけしだなぁくらいにしか覚えていない。今回入手した古品こけしの中に、その熊太郎のこけしが入っていたので、改めて「こけし辞典」をはじめ文献を探ってみたのである。今夜はその後藤熊太郎こけしの紹介である。

続きを読む "第307夜:ヤフオクの古品(後藤熊太郎)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第306夜:源吉の栄治郎型(2)

Genkiti_eijiro_s33_kao 昨夜に引き続き、源吉の栄治郎型をもう1本紹介する。実は入手はこちらの方が先(9年程前)であった。私にとっては待ちに待った源吉の栄治郎型であり、それなりに高価であったが保存状態も非常に良く、十分満足できる1本であった。早速、「美と系譜」の源吉こけしと比べてみたが、描彩など幾つか異なる点も見受けられた。製作時期が異なることによる違いと思われ、それはそれとして大事にしてきたのである。

続きを読む "第306夜:源吉の栄治郎型(2)"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

第305夜:源吉の栄治郎型(1)

Genkiti_eijiro_s31_kao 昨夜は斎藤源吉のこけしを取り上げたが、今夜は「こけし 美と系譜」に掲載されている源吉の栄治郎型を取り上げてみたい。蔵王系の大名物である岡崎栄治郎のこけしは昭和31年に岡崎幾雄により復元されているが、同時期に源吉も復元こけしを作っており、それが「美と系譜」の『(105)原作と写し8』に掲載されている。それとほぼ同時期のこけしがあるので、今夜はそれを紹介したい。

続きを読む "第305夜:源吉の栄治郎型(1)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第304夜:保存極美のこけし(斉藤源吉)

Genkiti_gokubi_kao またまた間が空いてしまった。昭和から平成初めにかけて、こけしブームの頃には各種の催物や集まりがあった。その中に大浦泰英氏が主宰する「民芸こけしの会」という会があり、毎月「民芸こけし瓦版」という葉書の会報を会員に配布して、こけし界のニュースを知らせてくれた。この「民芸こけしの会」の年1度の集まり(頒布会)が毎年6月頃、東京阿佐ヶ谷の天祖神社で開催されていた。大浦氏が毎年産地を回って集めてきた新品を中心に、大浦氏の収集品も出品されていた。頒布の順番は抽選であり、私は籤運が悪く大抵は中ほど以降の順番で、目を付けていたこけしは売り切れていたことが多かった。そんな中、平成8年の頒布会では珍しく籤運が良く、今夜紹介するこけしを入手できたのである。

続きを読む "第304夜:保存極美のこけし(斉藤源吉)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年7月 | トップページ | 2009年9月 »