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第326夜:津軽の競作3(本間直子)

Naoko_kasakobe_kao 今年のみちのくこけしまつりは津軽系の笹森淳一さんが最高賞(内閣総理大臣賞)を受賞した。3大コンクールでの津軽系の最高賞受賞は奥瀬鉄則さんに次いで二人目。笹森さんの幸兵衛型の上手さは定評のあるところ。ようやく幸兵衛型で最高賞が生まれ嬉しいことである。ところで、名古屋こけし会の9月の定期頒布は本間直子さんの幸兵衛型(笠)であった。数ある幸兵衛のこけしの中で傘被りは木村弦三コレクションの1本だけ。これを元に各工人が笠幸兵衛こけしを作っている。今夜は、本間直子さんの笠幸兵衛を見ていこう。

Naoko_kasakobe 木村弦三コレクションの笠幸兵衛は「津軽のこけし」(弘前市立博物館発行)に掲載されており、口絵の写真にも堂々と単独で載っている。昭和9年の作で、木地形態は胴が中ほどで括れ首が長く、頭には笠を被っている。表情は眉が太く精悍で格調が高い。胴の上下には赤と紫の多数のロクロ線を引き、真中に牡丹を描いている。

本間直子さんは昭和36年の生まれ。昭和55年から佐藤善二につき木地修業を始め、こけしは昭和58年より作っている。最近は幸兵衛型にも力を入れている。本稿のこけし(名古屋こけし会頒布品)は大きさ8寸ロウ引きはしていない。木地形態は胴裾部がやや太めであるが、原にほぼ忠実に作られている。頭頂の笠はやや原より高さが高いようだ。赤の太いロクロ線が木地に滲んで良い雰囲気を出している。胴の牡丹模様も原通りに可憐に描いている。表情は太い眉に勢いがあり、目にも力があって若さを感じさせる笠幸兵衛となっている。

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