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第336夜:2本の大正期「盛」こけし

Sakari_taisyo_nishida 今回の東京こけし友の会の旅行にあたり、私には大きな目的があった。それは西田コレクションにある大正期「盛」こけしと拙蔵の「盛」こけしとを比較することであった。この2本の大正期「盛」こけしが「古計志加々美」の原色版と単色版に掲載されたものであることは第116夜に書いた。その後別れ別れになり、それぞれ違った境遇で時を経た2本のこけしが再び一緒になるのは何年ぶりのことになるのであろうか。そのことを知っているのは今となっては、それぞれのこけしだけなのかも知れない。口絵写真は西田コレクションの大正期「盛」。

Sakari_taisyo_hikaku 西田コレクションの見学に当り、私は大正期「盛」こけしを所望した。但し、展示中のものについては対象外となっていたが、幸いなことに特別室で手に取ることが出来た。他のメンバが順番に用意された古品こけしを見ていく中で、私は持参の盛を取り出して西田盛の横に並べて見た(写真②:右が西田盛、左が拙蔵の盛)。同じ大きさかと思っていたら、拙蔵の方が頭がやや長く、その分身長は高かった。一見した雰囲気は同じであり、胴中央部の添え葉の様式と肩のロクロ線の配置のみが異なっていた。

今回特に確認したかったのは、写真では見ることの出来ない頭頂部と胴底であった。頭頂部について、拙蔵の盛は3筆の赤い水引が両端は小さく、真ん中のみ大きくしかもうねって描かれている。一方西田盛はと言うと、何と普通の3筆の放射状の水引であった(写真③:右が西田コレクション、左が拙蔵品)。実は福寿さんの初期(昭和43年)の大正型はやはり3筆の放射状の水Sakari_taisyo_atama_hikaku 引なのである。これで、福寿さんは西田コレクションの盛こけしを見て大正型を作ったことがほぼ確認できた。福寿さんの大正型の水引はやがて5筆に増える。次に胴底である。拙蔵盛は鋸で切り離しのままで「昭和十五年・・・入手」という記入の他に赤字で「五三八」という数字が記入してある。西田盛は鋸での切り離しは同じであるが、それ以外には何の書き込みもされていない。こちらにも数字が記入されているのではという私の期待は見事に裏切られてしまった。西田コレクションの他のこけしにも、数字は記入されていなかったのである。

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