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第346夜:今さんの五平型

Kon_gohe_taisyo_kao 小松五平のこけしは私の好きなこけしの一つである。五平は戦前から戦後の昭和40年代まで長期間に渡りこけしを作り続けた。そのこけしは奈良吉弥に引き継がれたが、吉弥はそれから2年余りの昭和46年に事故で急逝してしまった。今は本田功が五平型を作っている。今夜は今晃さんの五平型をみてみたい。今さんは鳴子で木地修行をしたので、岡崎斎型のこけしを作るが、他に五平型も時々作っているようだ。

Kon_gohe_taisyo_hikaku 今夜紹介する2本はいつも大変お世話になっている弘前のA氏より譲って頂いたもの。大きさは共に6寸。木地形態は2本とも胴上下に1本ずつの鉋溝が入り、ロクロ線は赤のみで、戦前の五平の様式である。但し、描彩は異なり、それぞれ別の時期の五平こけしを念頭に置いて作ったらしいことが想像される。特に向って右のこけしは表情鋭く、どこかで見たような気がして図録などを調べてみた。すると、「こけし古作図譜」の252番の小松五平6寸2分を写したもののようだ。「古作こけし図譜解説」によれば、石井真之助氏旧蔵で大正後期のものらしいとのことで、『五平で、このように顔がキリッとして、きついものはまずないでしょうね』とは箕輪氏の弁。今さんのこけしは、この五平の表情を上手く写している。特にアクセントの付いた太い眉と目尻の上がった強い目が印象的。胴の写実的な菱菊模様も古風で好ましい。私は五平こけしではこの胴模様が一番好きなのであるが、戦後はあまり見られなくなったのは寂しい限りである。描くのに手間がかかるからかも知れない。一方の左側のこけしは胴はやや細めの直胴。胴模様は赤と緑の旭菊の三段重ね。表情は昭和初期のものか。こちらも「原」こけしがあるのかも知れないが、確認できない。

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