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第351夜:30年代の秋山一雄(鳴子型)

Kazuo_s33_kao 昨日から1泊2日で西伊豆に家族で旅行に出掛け、堂ヶ島の著名な宿に泊まった。もう20年も前になるであろうか社員旅行の幹事をしていた時に予算の関係で泊まれなかった宿である。設備、食事、職員の対応など流石に申し分ないものであり十分に満足のいく旅であった。時期外れということもあってか料金は程々であり、相模湾に沈む夕陽をサービスのワインを飲みながらロビーで満喫できるという贅沢を味わうことが出来た。世の中の流れの中で宿のサービスもそれに合わせて変わっていくのであり、一方でこけしの世界はどうであろうかと考えさせられる旅でもあった。さて、今夜は先日ヤフオクで入手した秋山一雄の初期のこけしを紹介したい。

Kazuo_s33_hikaku 蔵王系の秋山一雄は昭和10年の生まれ、秋山慶一郎の次男である。12歳頃より父について木地の修業を始める。当初は新型の木地挽きが中心であったが、39年に慶一郎が没してからは伝統こけしに力を入れるようになった。そのこけしに関して、「こけし辞典」では『初期の作品は晩年の慶一郎こけしを忠実に伝承し、強さにかけた作品が多かったが、・・・』と評している。さて、本稿のこけしは胴底に「昭和Ⅲ三年一月」の記入が丁寧な筆文字で書かれている。また「久松」の文字も見られ、久松氏旧蔵品かと思われる。「木の花(第参拾弐号)」には33年4月の慶一郎こけしが写真掲載されている。四角い頭、太い胴、一側目のように見える瞳など、本稿のこけしがこの慶一郎こけしを忠実に真似ているのは一目瞭然であり、こけし辞典の記述を裏付けている。一雄のこけしは慶一郎より目が小振りで左右の間隔が離れ気味で、より幼い童女の表情となっており実に愛らしいこけしである。保存状態も良く、一雄の初期のこけしとして貴重な作品と言えるだろう。写真(2)左は35年頃の慶一郎。胴がやや細くなり中反りも大きくなっている。胴裾の赤ロクロ線も細くなり、重量感が乏しくなっているのが分かる。

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