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第359夜:阿部正義のこけし

Abemasa_nekobana_s63_kao 前2夜は「ひやね」で求めた今年初入手のこけしを紹介したが、今夜はヤフオクで今年初めて入手したこけしを紹介しよう。ヤフオクに出品されるこけしは年々多くなり、今では「こけし」で検索すると2千ものこけし及び関連商品が表示される。旅行で家を空ける以外はほぼ毎日ヤフオクを見るのが日課となっている。出品されているこけしの多くは昭和40年代以降のものであり、これらのこけしは一部の人気工人以外はあまり売れていない。そういう中から「現代の逸品」を探すのも楽しいものである。そんな風にして入手したのが今夜の阿部正義さんのこけしである。千円札でお釣りがくるほどの安価であった。

Abemasa_nekobana_s63 山形系の阿部正義は昭和14年の生まれ。昭和30年より小林清次郎の弟子となり木地修行を始める。昭和52年に独立。こけしは昭和40年代から作っているが、50年代に入ってから吉太郎型の優品を作り注目された。昭和40年代から50年代半ばのこけしは「山形のこけし」に掲載されている。送られてきたこけしを見て、思ったより大きいのに驚いた。特に頭が大きく見える。本稿のこけしは胴底に「63.8/6」の書き込みがあり昭和末のこけしである。猫鼻の吉太郎型であるが、正義さんの吉太郎型は割れ鼻が多く、猫鼻は珍しい。猫鼻の場合、目は外側に寄り気味となりおおらかな表情となる。このこけしでは大きめの眉目に打たれた鋭い眼点が素晴らしい。眉や鼻の筆跡には勢いがあり、横鬢は真っ直ぐ下ではなく、下部は後方に跳ねるように描かれている。胴模様も花冠は雄大で、赤い花弁はぼったりと木地に染み込んでいる。正義さんのピーク期のこけしと言って良いかも知れない。写真(2)の左は昭和60年のこけし。本稿のこけしの頭の大きさ、描彩の違いが分かるであろう。

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