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第377夜:吉紀さんの初期喜一型

Yoshinori_kiichi_syoki_kao

現在、弥治郎の新山吉紀さんの栄治・喜一型はすっかり定着し、吉紀さんの代表作と言えるまでになっているが、その製作に至る経緯は「こけし手帖(453)」の例会おみやげこけしの解説に記載されている(平成10年)。その部分を引用すると『福島こけし会の某会員が、喜一さんの息子さんと同級生ということで、同じ弥治郎系工人の新山吉紀工人の所へ喜一型の復元を依頼したのが縁で、本格的な喜一型の復元が始まった』とある。今夜は、その作り始めの喜一型を眺めてみたいと思う。口絵写真は、吉紀さんの初期喜一型。

Yoshinori_kiichi_syoki_hika

私が吉紀さんの喜一型を始めて目にしたのは、「民芸こけし会」の阿佐ヶ谷天祖神社での例会であった。それがいつのことかははっきり記憶していないが、署名はなかったような気もする。その後、呂古書房の中古こけし頒布があり、その時に大小2本の喜一型が記載されていた。その時入手したのが写真(2)の右から2本目6寸である(平成13年)。このこけしは胴底に「よ」と記入されており、後日吉紀さんに聞いたところ、最初の頃は署名の代わりに「よ」と記入していたとのことであった。右9寸5分は後日ヤフオクで入手したもので、こちらも「よ」の記入がある。この2本、胴には共に黄色が塗ってあり、ほぼ同時期に作られたものと思われる。いずれも、何らかの「原」を元に作られたものであろう。写真(2)の右から3~5本目もヤフオクで入手したもので、やはり「よ」の記入がある。さらに胴底には「1997.9.14 新山吉紀」と入手者の書き込みと思われる鉛筆書きがある。左端は前述の友の会のおみやげこけしで平成10年9月である。

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「よ」の署名は試作あるいは習作の段階のこけしとみてよいであろう。先ず、右2本のような黄胴の喜一型が作られ、次に真中3本のような白胴のものが作られ、友の会の頒布の頃には、吉紀さん自身の喜一型として頒布されるようになったと考えて良いであろう。

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