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第380夜:新山純一のこけし

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意外なところで意外なことに出くわすものである。昨夜の横山水城のこけしもそうであった。一旦ブログを書きあげて公開した後で、その素性とも思われる久治こけしの写真を発見したからである。「木の花(第拾四号)」を見たのは、今夜の話題となる新山純一のこけしのことを調べるためであった。そのこけしは『戦後の佳作(其の拾四)』に取り上げれられている。口絵写真は純一の慶治型。

Jyunichi_keiji_s52_hikaku

『戦後の佳作』の著者の北村勝史氏が絶賛している佐藤慶治のこけしは『こけし這子の話』の中の「岩代・羽前 六」のプレートで左から2番目のこけし(白布高湯の大)である。これを「図譜『こけし這子』の世界」で見ると、「57.佐藤慶治(7寸)」に当たる。これと本稿のこけしを見比べて、直ぐにその復元だとは分からないのではないだろうか。胴模様が全く違うからである。『戦後の佳作』の解説の記述を見ると「私は以前から、この『這子の話』の慶治に執着をもっていた。何とか木地形態だけでも残せぬものかと、・・・慶治の直系である慶美、純一父子に相談を持ちかけた。勿論、現在の作行を乱すことのないよう強制抜きの話である。」とある。従って、あくまで木地形態が中心であって、描彩に関しては特段の注文は付けなかったものと思われる。その結果、純一作の試作第1作が昭和52年2月に、それを改良した第2作が5月に作られたとある。この第2作を元に一般の販売品が作られ、6月の「第5回伝統こけし30人展」にも出品され、また即売品にも出ており、私はそれを購入したのである。写真(2)右が昭和52年作で、左は2年後の作。形態的には当初の形を良く残しているが、頭頂部が大きく扁平になってきているのが目に付く。「原」こけしはもう少し頭頂部が丸い。北村氏が絶賛した「美しい形態」からはやや離れてしまったかも知れない。なお、この型は52年から54年まで3年間、30人展で入選したが、その後は見られなくなってしまった。

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