第410夜:友の会おみやげこけし(昭和61年)
今日は好天だったので、ツツジで有名な箱根の山のホテルに行って来た。今年は寒い時期があったため開花は1週間ほど遅れて、今が見頃になっている。富士山や芦ノ湖をバックにして色とりどりのツツジが咲き競う様は正に壮観であった(写真4参照)。さて、今夜は友の会のおみやげこけし昭和61年分の12本を紹介する。1月は蔵王系の阿部進矢さん4寸9分と土湯系の大内慎二さん5寸1分。2月は弥治郎系の新山久城さん4寸、3月も同じく弥治郎系の横山水城さん4寸。4月は木地山系の高橋雄司さん4寸、5月は津軽系の小島俊幸さん4寸、6月は鳴子系の須貝国男さん3寸、7月も同じく鳴子系の大場政彦さん4寸、9月は弥治郎系の新山亨さん4寸、10月は山形系の奥山広志さん5寸6分、11月は木地山系の北山賢一さん3寸6分、12月は南部系の佐藤一夫さん3寸。口絵写真は進矢さんの顔アップ。
写真(2)。1月の2本は共に5寸と、おみやげこけしとしてはやや大きめ。進矢は定評のある安定した作で、各種の型が混じっていた。慎二は製作開始間もないが、今朝吉型の佳品を作り出して一躍脚光を浴びた。弥治郎系の新山系列のこけしの先頭バッターは久治直系の久城で堅実な作風のぺっけ、久城の弟子の水城は昭和59年に飯豊町で開業。筆が太く、久治を思わせる若々しいこけしに仕上がっている。雄司は60年12月の息子秀雄と親子ペアのこけし、秀雄に比べると年輪を思わせる落ち着いたこけしとなっている。俊幸は弟弟子が独立した後も崖山の工房に残って佳樹を助けている。今回は本人型。
写真(3)。須貝は老舗「高亀」の古い弟子、21年間の修業の後、53年に独立した。高亀の典型的な立ちこ、大場も須貝と同じく高亀の弟子、同じ立ちこでも須貝とは趣が異なる。亨は久志の末子。こけしを作り始めて間もないが若々しいおぼこいこけしである。広志は広三の息子、広三の築いた谷地の特色あるこけしを継いでいる。賢一は平四郎の弟子で着実に上達している。一夫は父譲りの鳴子型こけしも作るが、今回は塊材を使ったキナキナである。
写真(4)は芦ノ湖をバックにした、箱根山のホテルのツツジの群落。
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コメント
わ!!
ツツジと芦ノ湖、本当にキレイですね!
『正に壮観』です。
投稿: :☆:*・*:☆:*・*:☆: | 2010年5月22日 (土) 20時10分