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第405夜:珍しい源吉こけし

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昨夜は、石沢角四郎の珍しい胴模様を紹介した。今夜は同じ蔵王系の斎藤源吉の珍しいこけしを紹介する。このこけしを入手したのは、いわゆる源吉というイメージからは離れた感じがしたからである。胴底には、しっかりと「蔵王 斎藤源吉作」と達筆の署名もあり、源吉のこけしであることは間違いないのだが。その製作時期も気になるところであった。口絵写真は、源吉こけしの顔のアップ。

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蔵王系の斎藤源吉のこけしは、大正期から戦前、戦後と長期間に渡る作品が残っている。その特徴を極く大ざっぱに一言で言えば、戦前は角頭で気品のある表情、戦後は丸頭で剛直な表情と言うことができるであろう。また、30年代に入ると、「寿」という文字が描彩に加わるようになる。さて、本稿のこけしであるが、先ず、木地形態は頭はやや角張気味であるが小さく、胴長の感じを受ける。30年代以降の丸頭のこけしとは明らかに一線を画す。と言って戦前の角頭とも異なる。次に面描。目は顔の中央より下がった下目で、眉との間隔が開いている。目は大きめで目尻が下がり、あどけない表情をしている。胴の向かって右側面下部には「寿」は描かれていないが、その前駆的な文様が描かれている。「愛こけし」126頁の源吉の写真では、昭和25年頃の作品に近い感じであるが、それより頭は四角い。結論的には昭和20年代前半ではないかと思う。下目のあどけない表情は、下目の可愛らしい表情でもあり、それは新型こけしの影響を受けた昭和20年代の一般的なこけしの特徴でもある。そしてそれは蔵王系の源吉のこけしにも当てはまるということではないのだろうか。

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