第420夜:友の会旅行(深沢コレクション)
写真(2)は展示室の様子、こけし館の入口を入った左手にある。向かって右の壁面から奥にかけてが深沢コレクションであり、左手に溝口コレクションが展示されている。右奥の作務衣を着ている方が菅原館長。深沢コレクションも溝口コレクションも正式な図録が出ておらず、そういう意味からも、こけしに直に触れて、写真撮影も出来る旅行会はありがたい企画であった。
この深沢コレクションにも小原直治が1本ある。前日
カメイ記念展示館で保存状態の良い直治を見た後であり、良い比較が出来た。深沢コレクションの直治は保存状態が良くなく、緑の色は殆どとんでしまっている。従って、比較の対象は主に顔の表情ということになる。写真(3)右が深沢コレクションの直治で、左がカメイの直治。切れ長の鋭い表情に変わりはないが、カメイ直治は目が中央に寄って、より集中度が高い。一方、深沢直治の方はややゆったりと描かれ、おおらかな表情となっている。この2本は、全国で数本確認されている直治こけしの中でも第一級のものと言ってよいであろう。数々の名品を所蔵する深沢コレクションであるが、その保存状態が良くないのが残念である。
写真(4)は佐藤栄治のこけし4本である。もちろん深沢コレクションの目玉と言ってもよいこけしである。写真に撮るために場所を移動し並べ替えたものである。このこけし達から受ける印象は強烈である。ここまで来ると、もう保存状態がどうのこうのと言った議論は不要であろう。
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