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第426夜:ピーク期とその周辺のこけし(清次郎3)

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戦前、昭和16年前後の保存極美のこけしがヤフオクに出品されており、私も入札に参加しているが、最近は競り合いに連戦連敗で残念ながら落札に至らない。一方で、戦後のこけしも良品が安価で出品されており、こちらは大した競り合いもなく、割合安価に落札できる。これもヤフオクの大きな楽しみである。今夜は、そんな経緯で入手した小林清次郎のこけしをお目にかけたい。通称『写楽』と称されるこけしである。口絵写真はその『写楽』の顔アップ。

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第198夜、第203夜で、「木の花(第七号)」の『戦後の佳作』に掲載された清次郎こけしを取り上げた。この『戦後の佳作』には、別に<参考③>として昭和49年作の吉太郎型(尺3寸)が載っている。所謂『写楽』」と称されるこけしである。この『写楽』については、「こけし手帖(545)」の『小林清次郎の吉太郎型こけし』の中で、次のように述べられている。「写真5の原は、植木氏所蔵の大正末期・昭和初期の1尺3寸桐材という珍しい大寸物で、『写楽』と呼ばれている吉太郎の名物こけしです。民芸店『おおき』の大木幸蔵氏が植木氏より借り出して、昭和49年に朴材で原寸作られました。大木氏の店から3回に渡り、80本位売られ、大反響でした。」と。本稿のこけしは胴底に「49.8.03」のゴム印が押されており、この昭和49年の作と分かる。当時、私はこけし収集を始めて間もない頃で下井草の「おおき」には足繁く通っており、50年6月にこの写楽(桜材)を購入した記録が残っている(現在は手元にはない)。眉毛逆立ち、眼点は中央に寄り、割れ鼻は開き気味である。上下を太い赤ロクロ線と細い緑ロクロ線で締めた胴にはぼってりとした花模様が描かれている。特に一番上の花冠が雄大である。この『写楽』の復元を機に清次郎のこけしは誇張が目立つようになり、吉太郎型復元初期の『雪女』に代表される控えめで滋味あふれる風情は薄れてしまったような気がするのである。

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