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第429夜:遊佐福寿の達磨

Fukujyu_daruma_s63

昨夜紹介した滝島茂さんの達磨を絶賛した福寿さんの達磨を紹介する。福寿さんの父である盛さんは達磨を作ったのであろうか。今まで、そのような話を聞いたこともなし、文献等で見たこともない。また、兄である盛雄さんの達磨も見たことがない。とすれば、福寿さんの達磨は「高勘」にて引き継がれてきたものではなく、福寿さん自身が何かを参考にして考案したものと考えられる。口絵写真は昭和60年代の達磨。

Fukujyu_daruma_3tai

昭和40年代中頃まで、福寿さんは達磨は作っていなかったのではないかと思われる。40年代の後半から50年代にかけて、こけしブームが盛り上がる中で、収集家はこけしだけでなく達磨なども求めるようになり、各工人に対して達磨製作を依頼するようになったのであろう。写真(2)は左から昭和52年、同63年、平成10年の福寿さんの達磨である。これ以外の達磨は見たことがなく、福寿さんの達磨はこの3種になるのではなかろうか。左端の達磨は上半身は角張っているが下半身は丸みを帯びた形態となっており、その鋭い表情から兜を被った戦国時代の武将を思わせる。縁起の良い「福寿」という名前を胴中央に配して署名を兼ねている。若さ溢れる快作である。ただ、福寿さんはこの達磨に満足しなかったのであろう。時期は忘れてしまったが山の工房に行った時に、達磨の本を沢山見せて貰った。愛好家が送ってきたのだと言う。中国の達磨絵も沢山載っており、それらを参考にして、写真(2)中央の達磨が出来たのであろう。右の達磨はソニー頒布のもの。真ん中の達磨が元になっているのは一目瞭然。左右の目の眼点の位置をずらすことで、ユーモラスな雰囲気を出している。

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