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第441夜:和紀の初期粂松型(その2)

Kazu_kumesyoki6_kao

昨夜に続いて、陳野原和紀の初期粂松型を取り上げる。昭和43年5月に、第97夜で紹介したようなこけしで出発した和紀の粂松型は、第440夜で紹介したような経過をたどって同年9月頃には完成の域に達したと思われる。今夜は、その後のこけしを見てみたいと思う。昨夜は8寸の大きさであったが、今夜のこけし6寸である。口絵写真は、43年10月20日入手と思われる初期粂松型の顔アップである。

Kazu_kumesyoki6_hikaku

写真(2)をご覧頂きたい。右端は第440夜の左端と同型のこけし。但し、こちらは6寸。そのためか、頭頂のカセが単なる半円形になっている(第440夜の8寸では波線形)。また、また口も結び口が笑い口に変わっている。右から2番目は胴底に「43.10.18」の書き込みがある。入手日であろう。胴模様、カセの様式から、これも同型のこけしと思われるが、表情はかなり異なる。先ず前髪の形状が変わったこと、眉毛の湾曲が少なくなったこと、両目の下瞼が上に凸になったことなどがあげられる。そして、右から3本目。これも右端からの粂松型の延長線上にあるこけしであるが、雰囲気は相当に異なる。頭はやや小振りで円形に近くなった。前髪は更に簡略化され、前髪根本と蛇の目を繋ぐ黒線が無くなった。また雄大なカセも小さく纏まってしまった。このこけしの見所は、その表情にあるのだろう。下瞼が長く伸び、上への湾曲も大きくなって、丸い眼点と相まって明るく、コケティッシュな表情となっている。粂松型をベースにしているものの和紀の個性も垣間見られるのである。良いこけしだと思う。

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