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第458夜:昭二さんの岩蔵型(2)

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昨夜紹介した大沼健伍とセットで入手した昭二のこけしを紹介したい。この2本のセットがヤフオクで出品された時、まず興味を持ったのは、この昭二のこけしであった。この出品者からの出品こけしは保存が非常に良いのが特徴であり、制作当時の雰囲気を余すところなく味あわせてくれる。この昭二のこけしも、赤と紫の色彩が鮮やかに胴模様を引き立てている。口絵写真は、その昭二こけしの表情。

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このこけし、大きさは7寸であるが堂々たる存在感を出している。木地が重く、ミズキではないようだ。胴底に「36.1.23」の書き込みのある紙片が貼ってある。岩蔵型らしく、面描は小さく、頭部の上寄りにこじんまりと施されている。頭頂部の赤い水引も可愛らしい。肩にはウテラカシが入り、その間に緑のロクロ線が入っていることから、後期の岩蔵型と言えるだろう。眉・目は強い筆致で描かれ、視線は上を向いている。野武士を思わせる風貌である。胴模様は赤で横菊1輪と正面菊2輪を、また紫で小振りの横菊1輪と正面菊1輪を描いている。定型化された模様であるが、斜めに描くことで動きを与えている。昭二さんの岩蔵型は本型であるから、岩蔵の写しを含めて数多くの作品が作られている。その中でも30年代中頃は、初期の完成期に入っており、若さとともに風格のある岩蔵型に仕上がっている。見飽きることのない実に良いこけしである。

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