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第474夜:初見のこけし(戦後)

Hatsumi_s40_kao

「たつみ」の森亮介氏が鷺の宮の地で第三期「たつみ」を立ち上げたのは昭和36年のこと。しばしの静寂を破って巳の助の周助型を筆頭に各種の秀作こけしを頒布し出したのは昭和40年になってからである。そこには、巳の助・昭一親子を始め、菊治、丑蔵、忠蔵、春二、直志、二代目虎吉など蒼々たる工人の名前が並ぶ。そんな中に初見の戦前作の復元も行われたのであろう。「こけし辞典」では『昭和40年「たつみ」が戦前作を復元させたものは佳品であった』として、その写真も記載している。今夜は、その復元こけしを見て行こう。

Hatsumi_s40_hikaku

初見の戦後のこけしは昨夜紹介したように、戦前の瑞々しさを失い、次第に特徴のない平凡なこけしになっていったと思われる。そんな初見のこけしに物足りなさを感じた森氏が、戦前の初見こけしの復元を本人に依頼したのであろう。その成果が現れたのは昭和40年になってから。写真(2)左端が「たつみ」復元作である。大きさは6寸4分、湾曲の少ない直線的な胴に黄色を塗り、ロクロ線は赤のみ。胴模様は楓を2輪描いている。簡素な描彩であるが、黄胴に赤い楓と緑の葉・茎が良く映える。眉・目の筆致も良く伸びて戦前作を思わせる。真ん中は、同時期かやや後の初見のこけし。胴にやや湾曲が出てきてロクロ線にも緑が入って自身のこけしになっている。復元の良い影響を残しているが、上瞼の描線に勢いが無くなりこじんまりしてきた。右端は更に後の作。胴が太くなった反面、緑のロクロ線は細くなり、面描共々あっさりして特徴のあまりない平板なこけしになっている。その後はこの傾向に拍車がかかることになる。

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