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第503夜:天理勘治復元秘話(3)

Koretaka_kamei_kanji_kao

今夜も昨夜の続きである。平成14年に作られた天理勘治型は、是隆さん、義一さんのレパートリーの1つとなって、その後も作り続けられることとなった。そんな折、またビッグニュースが飛び込んで来た。昨年2月、カメイ記念展示館から発行された「亀井正伍コレクション 古作こけし名品録」に、天理勘治とそっくりなこけし(以後、カメイ勘治と称す)が載っていたのである。大きさは天理勘治とほぼ同じ8寸3分、胴模様は異なるが頭部と顔の描彩はほぼ同じである。今まで何処かで紹介されたこともない新しい発見であった。口絵写真は是隆さんのカメイ勘治復元作の顔アップ。

写真(2)左が是隆さんのカメイ勘治復元作で、昨年12月に銀座のセイコウドウで開催された5人展で入手したもの。右は義一さんの天理勘治復元作で平成18年11月に「ひやね」で開催された個展での出品作。この個展は義一さんにとっては初めてのもので、けさの復元作など力作揃いであった。この天理勘治は緑の染料に青竹を使い、ロー挽きなしで作ったもの。この天理勘治型の完成品と言って良いほどの出来映えである。

Koretaka_kamei_kanji_hikaku

ところで、カメイ勘治であるが、昨年の友の会の旅行でカメイ記念展示館を訪問し、その原品を直に見ることが出来た。このカメイ勘治の出所は確認出来なかったが、胴底には「(大正末年・・・ 鳴子 高橋武男(初期)」との記入があり、当初は勘治作とは思われていなかったらしい。同旅行の懇親会で是隆さんにカメイ勘治の話をしたところ、カメイに実際に見に行くとのことであった。その後、このカメイ勘治型を本格的に作り始めたものと思われる。カメイ勘治型の見所は胴模様である。勘治の菱形正面菊の上半分だけを描き、その周囲に沢山の茎や枝葉を描いた、このような模様は他に類例がない。唯一「原郷のこけし群(第1集)」の<129>高橋勘治一家の胴模様が近いと思えるくらいである。ただ模様としの完成度は天理勘治の胴模様には及ばず、高勘の模様としては廃れてしまったのであろう。

Koretaka_kamei_kanji_kataro

天理勘治とカメイ勘治の描彩上の違いは、肩の山のロクロ線にも現れている。写真(3)で確認されたい。胴模様と同様、カメイ勘治の方がシンプルであっさりしている。

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