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第500夜:半分まで来た!(山尾武治)

Takeji_s15_kao

とうとう500夜に到達した。本来ならば昨年中に達成する予定であったが、何とか1ヶ月遅れ前に到達できた。本ブログは前身の「こけしつれずれ」を改称して、2006年9月6日から掲載を始めたので約4年4ヶ月かかったことになる。今思うとよく続いたものである。伝統こけしだけの、しかも「超」が付くほどマニアックなブログである。一般の方が見に来ることは殆どないであろう。それでも、アクセス回数は一日当り200件を超え、アクセス総数は29万を超え30万に迫る勢いである。これも気まぐれな更新にもめげず覗きにきて下さる皆様方のお蔭と感謝している次第である。でも、まだまだ半分である。後半戦に向けて今年も頑張らなくてはならない。さて、記念の500夜は、今年になって入手した山尾武治のこけしである。

遠刈田系、山尾武治は明治34年秋保町の生まれ。大正5年より佐藤三蔵に弟子入りして木地修業を行った。こけしは兄弟子の菅原庄七に習ったという。一時、鳴子や岩手県九戸村に居たが、大正11年に帰郷し、以後、秋保で木地業に従事した。正末昭初の武治とされるこけしは大頭で、いかにも秋保こけしと言った風情があり、筆勢の鋭い秀作である。割合多く見られる昭和15年前後の作になると、胴に比べて頭が小さくなり、小顔のすっきりとしたこけしになる。

Takeji_s15_hikaku

さて、写真(2)右が本稿のこけし。大きさは8寸。頭は小さく、胴の太さに比べてやや大きい程度である。「こけし辞典」掲載の久松旧蔵の昭和15年作に近い。なお、当初は気付かなかったのだが、よーく見ると胴裾が僅かに窄まっているのである。こういう細かい点は、やはり実物を見ないと分からない点である。この出品者の特徴である頭頂部の灼けを除けば保存状態は頗る酔い。大きく描かれた前髪と横鬢、湾曲の大きい眉・目と長めの割鼻、特に黒目勝ちの細い瞳が筆致鋭く素晴らしい。横鬢は向かって右が上寄りで、左と揃っていないが全く違和感を感じさせない。胴には大きな重ね菊を3段に描き、その上下を秋保独特の2本の太い緑ロクロ線で締めている。いつまで見ていても見飽きない実に良いこけしである。写真(2)左のこけしは昭和30年作の武治。これだけ見るとなかなか良いこけしであるが、こうして並べて見るとその差の大きさに驚く。胴模様は上下の緑ロクロ線も含めて描線がやや細くなった程度であるが、表情は全く変わってしまった。大きな前髪と短い横鬢には勢いが無く単調となり、眉・目の描線は湾曲がなくなり平坦で魅力の乏しい表情になってしまった。

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コメント

500夜達成おめでとうございます!
1001夜まで、これからも楽しみにしています。

投稿: :☆:*・*:☆:*・*:☆: | 2011年1月18日 (火) 23時10分

ありがとうございます。
あと半分、未だ未だ先は長いですが、最後までご覧頂けるよう頑張る所存です。よろしくお願い致します。

投稿: 国恵志堂 | 2011年1月18日 (火) 23時28分

おめでとうございます!
毎回毎回、詳しく楽しい解説と
美しい写真、愉しみにしております!

投稿: kuma | 2011年1月20日 (木) 22時10分

kumaさん、ありがとうございます。
超マニアックなブログを目指して頑張っていきます。
よろしくお願い致します。

投稿: 国恵志堂 | 2011年1月20日 (木) 22時46分

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