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第513夜:柿崎文雄の亥一型

Kakizaki_ujiie_s44_kaoここのところ、ヤフオクに珍しいこけしが出品されていたので、頑張って入手した。「美と系譜」や「こけし辞典」等で紹介されているこけしと同時期同型のこけし入手して、実物による検証をしてみるのも本ブログの役割の1つかと思っている。そうすることにより、また新たな発見もあり、それはそれで意義のあることかと思う。さて、今夜は先週落札した柿崎文雄の氏家亥一型である。「こけし辞典」の柿崎文雄の項に、亥一型こけしの写真が載っているのは知っていたが、亥一型の現物を見るのは初めてであった。

柿崎文雄は昭和22年、猪苗代町白木城の生まれで、岩本芳蔵の一族にあたる。昭和39年の「高亀」の弟子となり木地修業。43年9月に工場を作って木地業を始めた。当初は高亀型のこけしを作っていたが、後に芳蔵の許可を得て善吉型も作るようになった。以上「こけし辞典」より引用。なお、43年には無名会頒布で氏家亥一型を少数作り、その写真が「こけし辞典」に掲載されている。氏家亥一は明治44年の生まれ。大正14年の中の沢木地講習会で木地修業をし、岩本善吉にも習った。亥一のこけしは「木形子談叢」で紹介され、「こけしと作者」にも写真が載っている。後に、これらのこけしは善吉作と判定されたが、氏家亥一型として通っている。

Kakizaki_ujiie_s44

さて、本項のこけしであるが、大きさは8寸、胴底に「S44」という鉛筆の書き込みがある。辞典掲載の亥一型は43年7月作の8寸と5寸で、8寸の方は本こけしと比べて目が左右に離れており、おおらかで洒脱な表情をしている。本こけしは目が中央寄りで目尻も上がり迫力のある強い表情となっている。表情は「談叢」の亥一こけしに近い。胴の形態が直線的なのは鳴子の影響か。「談叢」の亥一は通常の土湯系こけしのように肩から裾にかけて膨らんだ形になっている。

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