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第510夜:巳之助の大正型(たつみ初期)

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佐藤巳之助・昭一父子のこけしは、「たつみ」が精力的に頒布したことから、周助のあらゆる型が作られ、大きさも小さいものから2尺に達するものまで数多く作られている。流石にこれだけの数が作られると全てが秀作という訳には行かず、自ずと選別が必要となってくる。たつみ以降の物だけを見ても、同じ型であっても作行きには変化が見られ、やはり取り組み初めの初期の作に良いものが多いようだ。今夜は、その中から大正型の1本を選んで紹介したいと思う。

周助の大正型と言われるものは、頭は横広の平頭で頭部は黒頭のものと横に広い前髪に手絡模様のものがある。「こけし春秋(NO.76)」の『たつみの巳之助こけし頒布』によれば、黒頭のものは久松尺、前髪のものは米浪8寸が「原」こけしであると言う。

Mino_taisyokuro_s41

さて、写真(2)の本稿のこけしは、胴底に「41.4」の書き込みがあり、前述の『たつみ頒布』の(26)に相当するものと思われる。頭は角張っていて、縦にも長く四角形に近い。面描はかなり上寄りであり、顎の部分が大きい。大正型では向かって右の目が上がる傾向があるが、このこけしではそれ程上がっておらず整っており、そのため気品のある表情となっている。胴模様の肘折菊はぼってりと胴一面を裏まで埋め尽くすように描かれている。気品のある表情と大胆な胴模様の対比が何とも印象的で素晴らしいこけしだと思う。

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