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第517夜:柿崎文雄の善吉型

Kakizaki_zenkiti_syosaku_kaこけしの蒐集は全く不思議で面白いものである。確か以前にも書いたと思うが、あるこけしが1本手に入ると、それに類するこけしが集まってくるのである。まるで、その1本のこけしを慕うようにである。今回の柿崎文雄の善吉型もそうであった。文雄の亥一型をヤフオクで入手したことは第513夜に書いた。それから一ヶ月も経たない先日、同じ文雄の善吉型と出合い入手することが出来たのである。ヤフオクとは全く関係ないところからである。まるで、一緒に居たいかのようにである。今夜は、その善吉型を紹介しよう。

この善吉型は大きさ8寸、先の亥一型と同じ。ぜひ並べて見たい衝動にかられて入手した。写真(2)がそれで、向かって右が本稿の善吉型、左が先に紹介した亥一型である。この2本、木地形態は殆ど同じで、胴のロクロ線模様も殆ど一緒でバリエーションの1つと言ってもよいであろう。頭部も黒い蛇の目の大きさが違うものの、二重のカセと後頭部のつん毛は全く同じである。従って、この2本で大きく違うのは、前髪を含めた面描だけなのである。大きく見開いた目、目の周りの赤い隈、大きな団子鼻に赤い口と、善吉型の特長を網羅しているにも拘わらず、決して激しい表情ではない。むしろ、温和でおとなしい顔に見える。これが柿崎こけしの持ち味なのかも知れない。

Kakizaki_zenkiti_syosaku_hi

写真(3)に胴底の署名と書き込みを示す。亥一型(左)は墨で「柿崎」という署名と「S44]という鉛筆の記入があるが、この善吉型(右)では「柿崎 初作」とボールペンで記入されている。この記入が柿崎本人のものであるかどうかは分からない。従って「初作」というのは不確かで「初期作」と考えるのが妥当であろう。製作時期は作り始めの昭和43年から44年頃と思われる。

Kakizaki_zenkiti_syoki_syom

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