第520夜:落穂拾い(小林定雄)
肘折系の小林定雄は昭和8年、湯田町の生まれ。昭和41年11月より、郵便局勤務の傍ら、木地を修業。佐藤丑蔵、文男の指導を受ける。こけしの製作は、木地修業に入る前に、小林善作の木地に描いた作品が少数がある。昭和40年10月作が「こけし辞典」に掲載されている。
さて、本稿のこけしであるが、長い横鬢と太い眉が印象的なこけしである。文六を彷彿させる瞳はねっとりとした情味を醸しだし、まだ手慣れていない面描が却って肘折らしさを現している。大きさは8寸、胴裏に牡丹の裏模様もあり丑蔵型なのであろう。大胆で迫力のある面描とは裏腹に、胴の重ね菊模様は繊細で勢いがない。何となくアンバランスなこけしであるが、それこそが初期のこけしの証かも知れない。胴底に「S40」の書き込みがあるが、木地修業前の作ではないであろう。
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コメント
取り逃がした魚は大きいの例えどおりのなかなか良いこけしですね。残念!
投稿: chikomei | 2011年3月16日 (水) 13時39分
お陰様で、良いこけしを入手することが出来ました。こういう楽しみがあるのもヤフオクの醍醐味なのかも知れませんね。
投稿: 国恵志堂 | 2011年3月16日 (水) 22時53分