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第531夜:昭二さんの永吉型(太胴期)

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4月に入った。街中には真新しいスーツを纏ったフレッシュボーイ・フレッシュガールが目に付き華やいだ気分を誘う。東京では桜も開花し、照明が落とされた駅構内などを除けば、つい3週間ほど前に起こった大震災が夢ではないかとも思われる。未だ予断を許さない原発を含め、1日も早い復興を願うばかりである。さて、今夜は先日亡くなられた桜井昭二さん追悼の意をこめて、私の好きな永吉型の話をしたいと思う。

私は昭二さんの永吉型を纏めるにあたり、その製作時期を便宜上6つの時期に分類してもた。習作期、太胴期、細胴期、挑戦期、安定期、復活期である。その内の習作期については第59夜で紹介した。今夜は「太胴期」のこけしである。昭和35年の始まった昭二さんの永吉型は昭和37年頃より変わり始める。

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写真(2)右は昭和37年1月。先ず木地形態では、頭頂部が扁平で蕪型の頭は一段と大きくなっている。胴も太くて「しゃくれ(昭二さん曰く、湾曲のこと)」が大きい。肩の山の盛り上がりもやや高く、肩下の鉋溝も深い。これらの木地形態はむしろ岩蔵型の特徴であり、この時期の永吉型は岩蔵型の影響を相当受けていると言える。顔の描彩も上になり、やや斜めに入れた太い一筆目が印象的である。しっかりと毛描きされた前髪は大きく、赤い水引が雄大に垂れ下がっている。この時期の永吉型は私の好きなこけしであり秀作と思うのだが、この1本以外に目にしたことがないのは残念である。さて、写真(2)左は昭和39年作。この太胴期は昭和36年末頃から40年代の初めまで続くのだが、この間、木地形態はあまり変わらないのだが描彩(特に面描)には変化が現れる。ひとことで言うと大まかになったということである。

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