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第544夜:中古こけし纏めて19本

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ヤフオク(ネットオークション)には、ある程度纏まった数のこけしが出品されることがある。古品や昭和30年代以前のこけしが纏まって出品された場合、その内容によっては入札に参加することがある。先日も古品15点のこけしを落札したことは第533夜に書いた通りである。今回のこけし19本は古品でないことは分かっていたが、昭和30年代のこけしが多数含まれており、また人気の高いこけしも散見されたことから入札に参加した。多数のこけしが出品されている場合、限られた数の出品写真では、その詳細を確認することは不可能で、ある程度は推測(感)で判断するしかない。従って、落札出来たとしても、結果が吉であるか凶であるかは落札品を見てみるまでは分からない。届いたこけしを1本1本包みから取り出すときのワクワク感は堪らない。さて、今回の場合、19本の内5本は新型こけしだったので、一応伝統こけしと見られるのは14本であった。以下、それらを紹介しよう。口絵写真は蔦作蔵の髷こけしの表情。

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写真(2)は左から、小倉篤8寸、佐藤喜一8寸、秋山耕一郎8寸、佐藤正一8寸4分。秋山耕一郎のこけしは描彩が全く新型っぽいもので、これを伝統こけしの範疇に入れるのは躊躇される。耕一郎は昭和35年から本格的に(伝統)こけしを作っているとのことなので、このこけしは戦後でそれ以前のものと考えられる。

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写真(3)は左から、盛秀太郎7寸4分、大野栄治7寸3分、小椋久太郎7寸6分、大沼力7寸2分、鳴子不明7寸2分。鳴子不明こけしの面描は前述の耕一郎と同様、新型こけしっぽい甘い表情であるが、胴模様は菱菊を描いており、戦後の鳴子一般型と言えるのだろう。

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写真(4)は左から、蔦作蔵3寸、佐藤佐志馬6寸1分、新山福雄6寸2分、鎌田文市5寸、高橋武男5寸2分墨絵。

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