第536夜:幸九郎のこけし
本ブログには、検索フレーズランキングという項目があり、どんなフレーズ(言葉)での検索が多いかが表示される。そのトップテンに「ひやね」関連のフレーズが4つも入っていた。これは9日(土)に日本テレビ系で放映された「ぶらり途中下車の旅」の影響であることは明らかである。同番組では、神田の書肆「ひやね」がかなり詳しく紹介され、見慣れた店内の情景や常連さんの話なども紹介された。これも、昨今の「こけしブーム(?)」を反映したものであろうか。さて、今夜は渡辺幸九郎のこけしである。
先日入手した古品15本の中に、渡辺幸九郎のこけしが2本入っていた。私はこれまで幸九郎のこけしは所有しておらず、今回が初めての入手となった。幸九郎は明治25年、弥治郎の生まれ。明治39年15歳より新山栄五郎について木地修業を行った。こけしは下ノ原時代(大正9年~)と鎌先時代(昭和7年~)に分けられる。下ノ原時代の作は木形子洞頒布に代表される。鎌先時代の作はかなり多く現存し、童玩らしい暖かみを持ち、弥治郎系中佳品の1つである。以上「こけし辞典」より。
写真(2)右は6寸、左は8寸。他の古品の製作年代から考えて、昭和17年前後の作と思われる。右6寸は作り付けで、胴の中程にくびれのある所謂ペッケ型である。左8寸は胴裾がやや開いた直胴で、大寸ものの定石である紫の襟巻きを付けている。いずれも愛らしい一側目の童顔で、口は墨の横点に紅を縦に打っている。胴模様は赤を基調にしたロクロ線に、黄色の太い帯を入れ、中央部には紫のロクロ線を入れて全体を引き締めている。
| 固定リンク
「弥治郎系」カテゴリの記事
- <番外>友の会例会(H27年5月)(2015.05.25)
- <番外>こけし談話会(2015.05.11)
- 第1000夜:ステッキこけし(小関幸雄)(2015.04.19)
- 第998夜:佐藤慶治のこけし(H27花見)(2015.04.01)
- 第997夜:鶴松のこけし(2015.03.28)
「古品」カテゴリの記事
- <番外>こけし談話会(2015.05.11)
- 第1000夜:ステッキこけし(小関幸雄)(2015.04.19)
- 第999夜:極美古品(伊豆定雄)(2015.04.13)
- 第998夜:佐藤慶治のこけし(H27花見)(2015.04.01)
- 第997夜:鶴松のこけし(2015.03.28)
コメント