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第549夜:目立つこけし(巳之助)

Mino_taisyo_s43_kao

今日は日差しがなく、5月にしては異常に蒸し暑い1日であった。このような日が続くと夏の電力事情が気になってしまう。さて、先日の友の会の入札品の中で、一際目立つこけしがあった。佐藤巳之助のこけしである。巳之助のこけし(周助型)は眼力の強いものが多く、目立つこけしの筆頭に挙げられるものであるが、今夜紹介するこけしは頭部が白い木地で作られているためが、余計に顔が目立ってしまったのかも知れない。口絵写真はその表情のアップ。

Mino_taisyo_s43_hikaku

写真(2)の左が本稿のこけし。大きさは尺、周助大正型手絡模様のこけしである。昭和43年の作である。右は第353夜で紹介した昭和40年作。比較して分かるように、本稿のこけしは胴部に有色材を使用しているために顔の白さが余計に強調されてしまうのであろう。40年作に比べて頭は縦に長くなり、丸みも付いてきた。形態的には整った形になってきた訳であるが、その分、右のこけしのような究極の美は薄くなってしまった。描彩では、目尻が上がってきつい表情になってきたが集中度が強く引き込まれるような魅力がある。巳の助のこの型のこけしは数多く作られているが、気に入った表情のものにはなかなか出会わないものである。

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コメント

巳之助こけしは、なかなか実物を手に取って見る機会は無いですが、
現在作られているこの系統のものより、表情が穏やかで優しさを
感じさせるのが良いなぁと、思っています。

投稿: kuma | 2011年5月12日 (木) 12時03分

そうなんですよ。巳之助も昭一も周助の三白眼などの強烈な表情がより強調されて、次第にきつい表情のこけしになってしまった。私も初期のおおらかでのんびりした表情の方が、より肘折らしくて好きですね。

投稿: 国恵志堂 | 2011年5月12日 (木) 20時19分

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